2006パ・リーグ プレーオフ第2ステージ#2 ファイターズ1x-0ホークス@札幌ドーム

 凄いゲーム。素晴らしいゲーム。一球たりともおろそかにはできない、野球ファンとしてはこれ以上望むことのできないようなゲームだった。誰もミスはしていないのに、決着がついた。勝者はファイターズだが、斉藤和巳も、ホークスも敗者ではない。
 勝敗を分けたのは、勢いとか、流れとか、野球の技術とは関係のない何かだろう。ファイターズには4つもファインプレーがあった。森本のベースランニングはワンチャンスを見事に生かした。いずれも、レギュラーシーズンから続く、スキのない、堅実な野球が呼び込んだものだが、八木のテンポ、コントロール、気迫、前日のダルビッシュのピッチングもモメンタムをチームに与えたはずだ。この2試合、両投手と鶴岡は、勢いを相手に与えないだけの、十二分に慎重な、大怪我をしないような配球、制球を実践できていた。実際、ホークスに得点を奪うチャンスはほとんどなかった。彼らに勝ち目はなかった、ということだ。
 観客がつくったアドヴァンテージも見逃すわけにはいかない。観客の大多数がつくり出すうねり、雰囲気はホークスの選手にとっては大きなプレッシャーになったに違いない。ただ、それだけにこの日の9回1死、打者川崎の場面で起こったウェーブはすべきではなかった。プレーと関係のない場面で起こる歓声が、八木や一球一球に集中している選手の集中力を削ぐことにつながりかねないことを考えれば、やってはいけないことのはずだ。チームを勝たせたいのであれば、観客もゲームに集中してほしかった。

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第11回Vリーグ 女子ファイナルラウンド JT・マーヴェラス3-2NEC・レッドロケッツ@東京体育館

 バレーボールの基本は、いくら時代が進んでもオープンアタック。事実、ほとんどの場合、苦しくなったときにセッターが第一に拠りどころとするのはサイドだ。そう考えた時に、NECの両レフト、高橋と仁木は技術的には素晴らしいし、コンビがうまく行けば見事なスパイクを披露するが、苦しいトスを打ちこなすだけの高さや強さは持ち合わせていない。ということはNECの守備を崩してレフトにブロッカーを集中させてしまえば、止められる確率は(例えば佐々木みきや大山加奈に対するときよりも)かなり高くなる。それを徹底的に実践したのがこの日の後半からのJTだった。
 もちろん、NECのセンターラインは全日本の杉山に190cmを超す河村とあって、脅威であることに違いはない。ただ、この2人や大友の速くて高い攻撃よりは、タイミングさえ合わせられれば上から押さえ込むことができるレフト線の方がまだ止めやすいはずだ。また、NECのセッター大貫はあまりセンターを使うのが得手ではないようで、サーブカットが崩されていたこともあったが、いいボールが返ってきてもオープンへの速い平行トスが多い。対戦相手の竹下との引き出しの多さの差は歴然で、JTのブロッカー陣にしてみれば余計に的が絞りやすかったに違いない。
 こうして、執拗に高橋と仁木をマークされていたにもかかわらず大貫のセットアップに大きな変化は見られなかったし、ベンチも力で押すことのできるアタッカーを入れたり、セッターを代えたりしようとはせず、ワンパターンの交代策に終始していた。人がいないのならともかく、人材の宝庫ともいえるチームなのだから、もう少し策があってもよかったのではないだろうか。

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