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2013シーズン総括(MF&FW編)

MF#4 河合 竜二
 故障が多く、コンディションが悪い時期には最終ラインに吸収されるぐらいまで下がってしまい混乱をもたらすこともあったが、いい状態であれば奪いにもいけるし、カバーもできる。さすがの存在感だった。ただ、攻撃面では受けるのはいいがその先の判断が遅い上にミスも多く、しばしば流れをノッキングさせていた。今更上手くもならないだろうから、コンビを組む選手との役割分担をもう少し明確にすべきかもしれない。

FW#7 榊 翔太
 たとえボールが出てこなくても、味方が気づくまで裏を狙い続けるのが最大の武器であり、ユース時代もはるかに支配率の高い中でそれを実践できていた。何を迷ったのか、それを忘れてしまったのが停滞の原因。相手の前で止まって右往左往していては怖さは皆無だ。要らないことは考えなくていいから走りまくること。原点を思い出さなくてはならない。

MF#8 砂川 誠
 もともと技術のある選手がフットボールの何たるかを完全に理解すれば、こうなる。的確なポジショニングにパスワーク。前線をオーガナイズしていたのは、間違いなく彼だ。今こそがキャリアの最盛期だろう。守備でも概ね忠実にプレーしていた。

MF#10 宮澤 裕樹
 飛び出しの意識こそやや強まったが、全般的には相変わらず。数試合に1回、唸らされるようなプレーを披露するが、それを試合単位どころか分単位でも続けられない。これほど存在感の薄いレギュラーもそうはいまい。上里や深井が戻ってくれば、ポジションが危うい。その危機感をピッチで表す日は来るのだろうか。

FW#11 前田 俊介
 最初は今まで通りの自分勝手な気分屋だったが、中盤過ぎあたりからそういったプレーが減り、チームのためにプレーしよう、という意識が見えてきた。そうなればキープもパスも一級品。感覚さえ合えば即座に決定機を創出できる。その頻度を増やしていくことが課題になるだろう。守備もしようとはしていた。相手の意図が読めるので、見事なボール奪取も何度か見せた。ボールを持てることを考えればそれでも十分だろう。

FW#13 内村 圭宏
 受けてポイントをつくって、飛び出して…チームがどんな状態であっても攻撃の流れをつくり続けた。常にある程度以上のパフォーマンスを続けた結果が、この得点数に表れている。精力的なフォアチェックでも貢献した。

MF#17 岡本 賢明
 ゴールへの意識を強め、実際に結果も残して定位置を得かけたが、例によって故障に阻まれた。加えて技量とは釣り合わないパーソナリティーの弱さが波の大きさにつながり、レギュラー定着を妨げていたことも否めない。ただ、最終盤のプレーからは気持ちが伝わってきた。それを熊本でも発揮し続ければ、ブレイクアウトの可能性もある。いつまでも「やんちゃ坊主」ではいられまい。

MF#18 深井 一希
 本来の持ち味は、人にもスペースにも強い守備力。フィジカル不足でそれを発揮できなかったことで、技術ばかりに注目が集まった感がある。無理をさせてまで首脳陣が使いたがるほどの才能に疑いはない。ともかく怪我を治すことだ。

FW#19 レ コン ビン
 ずっと「王様」としてやってきただけに、攻守ともに戦術的にプレーすることが全くできず、見せ場はセットプレーのみ。キッカーを買って出るパーソナリティーをオープンプレーでは発揮できずじまいだった。個人能力も違いを生み出せるレベルではなく、「銭力」としての期待ばかりが先行して使われていたように見えた。ここで続けるのなら、何もかもを変えなくてはならない。その覚悟はあるのか。ベトナムで中継がある試合に限って不必要にハッスルして味方の邪魔をしているようでは、前途多難だが…。

MF#20 上里 一将
 キックや対人の強さといった長所はそのままに不用意なプレーがなくなり、散らすだけではなくキープも織り交ぜながら時間や味方の動きもコントロールできるようになった。ついに生きていく道を見つけたようだ。それだけに離脱は痛恨だった。

FW#22 三上 陽輔
 いいタイミングで顔を出してキープし、周囲を動かせるワントップとして瞬間的に輝きを放ったが、なぜかフェホと差し替えられてサイドに回され、そのまま存在感を失った。守備への献身性も含めてピッチ上に理由を探すのが難しい以上、外に原因があったと考えるほかない。すべきことはただひとつ、見返すことだ。

MF#24 荒野 拓馬
 稀有な存在である、走れて、戦えるテクニシャン。打開力も持ち合わせており、前線に絡めなくても前田やフェホの分まで守備で寄与するなどトータルの貢献度はトップクラスだった。今季はレギュラー1年目ゆえにがむしゃらさが目立ったが、来季以降は周りを見て、戻るところは戻り、残るところは残って得点を狙う、ぐらいの思い切りが欲しい。状況を見極める力は十分に持っているはずだ。

MF#31 堀米 悠斗
 持ち味である闘争心と運動量は十分に発揮した。このタイプにしては珍しく狭いゾーンでも困らないだけの技術と戦術眼も持ち合わせており、60分ぐらいならレギュラーに匹敵する働きを見せた。課題はもちろん、あと30分続けるためのフィジカルだ。

FW#35 フェホ
 大きさとストライドが生きる突破はモンスター級だが、視野が狭いので味方を使えず、ゴールしか見えていないのに技術は低い。ヘディングも最初だけは相手が警戒してくれるが跳ぶタイミングや体の使い方が悪いのですぐ地金が表れる。当然のように最後はカウンターとパワープレー要員に成り下がった。すぐ頭に血が上ることも含め、まずインテリジェンスから身につける必要がある。

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2013シーズン総括(GK&DF編)

GK#1 曵地 裕哉
 ハイボールの処理やスロー、キックの使い分けの判断など基本技術ができているところを示し、プレゼンスもあった。ライバルの体たらくを考えればそれだけでも十分だったはずだが、ポジションを与えられる度に故障を繰り返し、恐らくホスンとの比較で再契約を見送られた。何が足りないのかは本人が一番痛感しているだろう。新天地での活躍を祈りたい。

GK#30 杉山 哲
 状況判断からキックまで全ての質が低く、キーパーが犯し得るあらゆるミスを犯して観客を絶望させ続けた。その数がせめて半分であれば、チームは少なくとも、もう1試合はできていたはずだ。

DF#2 日高 拓磨
 中央のカバーなどサイドバックの基本に忠実にプレーしながら、ポジションを崩してでも積極的にボールを奪いにいき、攻撃にもよく絡んだ。クロスの精度も向上し、ボックスに飛び込む場面もしばしば。速さと量だけの選手からランクを上げつつある。警告もプレーの波も少ない安定感は特筆に価するレベルだった。

DF#5 チョ ソンジン
 前でインターセプトを狙う姿勢と展開力、クサビの意識がチームにマッチし、パウロンの故障もあって定位置を奪った。身体能力だけならパウロンはおろか奈良にも劣るが、それを自覚しているのでハイリスクなプレーが少なく、後ろも横も不安な最終ラインに安定をもたらした。セットプレーでの決定力があればより良かった。

DF#14 上原 慎也
 攻撃では速さと突破力、それを90分間繰り返せる能力を遺憾なく発揮し、セットプレーのターゲットとしても優秀だった。課題は守備面。相変わらず対敵動作もポジショニングも怪しいままで、再三相手の標的になっていた。カバーリングの意識も低く、彼が与えたファウルからの失点も多い。現状でこれだけできるのだから、もっと頭を使えるようになればバラ色の未来が広がってもおかしくはない。あとは本人の自覚ひとつだ。

DF#23 奈良 竜樹
 ユース時代から多かった集中を欠くプレーが減らず、試合を通してそんな状態の時も散見された。まだ実質3年目であることを考えれば酌量の余地はあるが、ひとつミスをすると負の連鎖に陥りやすいメンタルの甘さは改善する必要がある。また、高くて速いというだけでポジションが保証されていたことに甘え、プレーが雑になってはいなかったか。フットボールを覚えなければならないのはDFもMFも同じだ。最終盤にチームが安定してきてからはソンジンとの連携も向上し、安定したプレーを見せていたので、それを忘れないことだ。

DF#25 櫛引 一紀
 開幕からそれなりの出場機会があったにもかかわらずインパクトを与えられず、メンバーからも消えていたが、最後に再び出番を得るとスピードを生かしたインターセプトやカバーリングでハイパフォーマンスを見せた。これは彼が出られなかった期間も腐ることなくトレーニングに励み、完璧に準備を整えていたことを示している。来季もポジション争いは「横一線」ではないかもしれないが、この姿勢があれば必ずチャンスは来るだろう。

DF#27 松本 怜大
 サイドバックとしてどこを取っても平均以上だが、突き抜けたものを持ち合わせていないのがポジション争いに敗れた一因であろうことは気の毒ではある。ただ、出られなくなってから迷いが出てきたようで、たまの出番にミスが多い不安定なプレーに終始してチャンスを返上し続けたのは本人の問題だ。最終ラインの一員として堅実で、質も量もキックも悪くない。ビルドアップやサイドチェンジといった上原にない武器も持っている。高いレベルの競争ができるように、まずは心から立て直さなくてはならない。

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2013シーズン総括(チーム編)

 ターゲットはプレーオフ圏であり、結果についてはほぼ及第点といえよう。ただし、前体制の4年間にわたる出鱈目なマネージメントによりゼロどころかマイナスからのスタートを強いられた序盤戦はともかく、シーズンも半ばを過ぎてある程度の方向性や共通意識が見え出してきてから新戦力を強引に組み込もうとして失敗し、勝ち点を無駄に失っていなければ楽にミッションは達成できていたはずだ。
 正しいポジションを取ってボールにチャレンジし、奪えばランやポジションチェンジでスペースを作り出してアタックに移る、というコンセプト自体は財前監督の下でプレーしたことのある選手が多かったこともあり、割合早く浸透したといえる。ただ当初は教科書通りのプレーに終始することが多く、経験の浅い選手ばかりで余裕もないので、ある程度のゲームはできても失点すると下を向いてペースが落ちたり、逆に先制して極端に受けに入って失ったゲームも多かった。集中を欠いたミスが出るのも相変わらずで、あまりにコロコロ変わるメンバー選考が選手にプレッシャーを与え、それに拍車を掛けたことは否めない。
 選手の見極めを「競争」「コンディションのいい選手から使う」というお題目で糊塗していた側面もあろうが、いずれにせよゲームで残したものをトレーニングでの結果が上回るのは、よほどの事情がない限りあり得ないことで、その多くが失敗に終わった以上はいいやり方ではなかった、ということだ。
 その最たるものが、三上をトップに据えて攻守ともに素晴らしい連動を見せ、大量得点を奪った数試合の後にフェホと入れ替え、あっという間に機能性を失った10試合ほどだろう。しかも、ここだけは国籍へのリスペクトかフロントへの配慮か頑固に代えないものだから、前線からの守備が消え失せ、コンビネーションもなくなり無闇に蹴るだけになってしまい、ブラジル人に見切りをつけたころにはチームは1年前のような絶望的なクオリティーに戻っていた。結果的に上位も失速したことでチャンスが復活したとはいえ、プレースタイルを見ればチームに合うはずのない選手に、あまりに多くの時間を与え過ぎたことは指弾されても仕方あるまい。
 ただ、そこを脱してからは徐々に一本調子なプレーが減り、状況を見ながら頭と足を使い、自分たち主導でゲームを運べるようになってきた。砂川や河合らベテランの存在はもちろんだが、3月にはヒヨっ子同然だった若手が真のフットボーラーに一歩一歩近づいてきたことと、クラブが一貫した方向性で続けてきた育成が実を結びつつあることの証左でもあろう。今季は数試合間に合わなかったが、来季はこのパフォーマンスをシーズンを通して続けなくてはならない。実現できれば目標はぐっと近づくはずだ。

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