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2013J2#26 札幌3-0鳥取@札幌ドーム

 相手の質があまりに低過ぎたので、スコアは参考にならない。着目すべきは、ハイパフォーマンスを見せたメンバーをまたしても入れ替えたことに何の意図があったのか、ということだ。考えられるのは、中盤としての素養も持ち合わせる三上の、枚数が明らかに足りないサイドハーフとしてのテスト。また、彼のバックアップとなるCF、といったところだろう。
 後者に関しては、明らかに失敗だった。前線に自分のタイミングでしかプレーしない選手を2人並べたことで、前田か内村の間合いでしかプレーが展開しない。特に前田は相変わらず自分のやりたいことしかしないので、周囲とまったくかみ合わない。受けにも出てこなければ、受けても独善的なプレーで周囲を使おうともせず、勝手にコケてチャンスを潰す。内村もそこまでではなくても、後ろが出したいタイミングで顔を出さないから、周りも動けず攻撃が流れない。縦パスを入れるに入れられず下げてばかりだった上里や宮澤は「とっとと三上に戻してくれよ」と思っていたに違いない。前者については及第点だが、CF候補が質の低さを露呈した以上、もはや三上の中盤はありえないだろう。
 それでも、偶々にせよコンビが合った数回を得点に結びつけたあたりは、チームの成熟を示している。最初はまったく絡めなかった三上も、強引にでも前線に顔を出すようにしてからはラストパスを受けられるようになり、そのうちの1回がゴールにつながった。ただ全般にスローダウンする局面が多く、ダイナミズムも乏しかった。わざわざ勝ったチームをいじるリスクを冒したことが成功したとは言いかねる。この相手なら、前節のメンバーであれば倍取っていてもおかしくなかった。相手に助けられただけ。そう言っても差し支えなかろう。
 今後、どこにベースを置いていくのか。トレーニングを見ても、基軸は三上と荒野のコンビネーションのはずだ。そこがうまくいっている以上、前田や内村はそれに合わせなければならない立場だ。それを選手に分からせるのも、コーチングスタッフの仕事だ。この日のようなプレーを許容し、甘やかし続けるようなら、先はない。まして無条件に、順繰りに出番を与えているようでは誰も納得しないだろう。本気で勝ちたいのなら、無為な「実験」をしている暇などないはずだ。

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2013J2#25 松本2-4札幌@松本平広域公園総合球技場

 引いて中央を固めることしか考えていない相手に対し、最初こそ時間をかけた挙げ句にサイドに「誘導」されて可能性の低いクロスを放り込むばかりだったが、徐々に三上と内村の動き方、受け方が整理されてきて中央でポイントをつくれるようになると、ポジションにとらわれずいい距離感でトライアングルを形成しながらショートパスと2~3メートルの動きを個々が繰り返して相手が付いてこられないレベルでボールを動かせるようになった。そのまま崩してもよし、開いてまた基点をつくってパスワークで崩してもよし、と完全にゲームを支配して奪った後半の3ゴールは極めて妥当なものだった。
 これだけ近い距離で人が集まってプレーできていればネガティヴ・トランジションも容易になる。再三にわたる前線でのボール奪取はその証明だ。誰も骨惜しみすることなくボールにアタックし、そのままゴールに向かう。これこそが、いま世界のトップで行われているプレーの意識レベルだ。忘れてはならない。
 ただ、それだけに最終ラインの無様さも際立った。奈良は再三にわたって集中を欠いたプレーで相手にチャンスをプレゼントしていたし、杉山に至っては1度決定機を止める間に3回ぐらい隙を見せた。2点目のシーンなぞ、横パス1本で相手を外したのも問題なら、シュートが来ることを全く予測していなかったキーパーは論外だ。30歳を超えた選手がこれだけ同じ過ちを犯し続けるようでは、もはや代えるしかあるまい。だいたい(このゲームに限ったことではないが)それ以外にも判断ミスのオンパレードではないか。これならアキレス腱を切ったままのホスンの方がまだマシだ。
 前の方は、だいぶん方法論が見えてきた。それをできる人材も多くいる。前節のように用兵を誤らなければ、ある程度のクオリティーは保証できるレベルまできているのではないか。あとは、ゲーム運びの安定性を身につけることだ。状況を見て回す、行くところは行く、行かないところは行かない。ゲームコントロールができるようになれば暑かろうが寒かろうが影響を小さくできる。最終ラインをカバーすることにもつながるはすだ。もちろん後ろが不安定でいいはずはない。前線と同様、最適な組み合わせを模索し続ける必要がある。奈良や杉山に胡坐をかかせることがどれだけ危険なのかは、すでに証明されているはずだ。

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