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2012J1#28 清水1-0磐田@静岡スタジアムエコパ

 清水のアタッカーに課されたタスクは、ゴールを狙うことではなかった。ターゲットはサックスブルーの7番。相手のCBがボールを持てば執拗に小林裕へのパスコースを潰し、彼に渡れば囲い込んで前を向かせない。味方にすら信用されていないロドリゴ・ソウトのタッチ数が増えてくればしめたもの。小林が本当にピッチから姿を消した頃には磐田のビルドアップは完膚なきまでに破壊されていた。攻撃手としての働きこそ数えるほどだったが、開始からタイムアップまで寸秒たりとも気を抜くことなくチームが勝つためのミッションを完遂したのだから、彼らは大きな拍手を送られてしかるべきだ。
 ゴドビという監督は相手を見て戦術的にプレーさせることに長けているようだ。だから何をやっているのか分からない相手と対戦すると清水もよく分からない内容になってしまったのかもしれない。
 組み立ての起点を消された磐田は選手もベンチも経験不足を露呈した。まずフォローが少な過ぎる。2列目の3人がもっと流動的に動いて小林の負担を減らす必要があった。ベンチが打った策もリズムを生み出すことは望めないロドリゴを最終ラインの前に置く、というもので、彼が受けて攻撃がノッキングを繰り返す状態は変わらずじまい。その前に並べた小林や山田に受けさせたいのなら、(選手だけではどうしようもない現状では)明確な指示が必要だったのではないか。
 理想か現実か。このゲームは後者を厳しく突き詰めた方に凱歌が上がったが、それを超えるためにプレーの質を上げてこそフットボールは前に進む。磐田が目指しているものは明確だ。「現実」を打ち破る日が来ることに期待したい。

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