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2010シーズン総括(前編)

<チーム>
 シーズンを通して攻めるのか、守るのかといった根源的な方向性すら明確に示すことがなく、フットボールをプレーしているのかどうかも判然としないありさまは、プロを名乗り、金を取るには値しないものだった。目の前の相手をやっつけよう、何としてでも点を取ろう、といった気概もなく、どうすれば状況を打開できるのか考えた形跡すら見せず、横パスやバックパスという形で責任を押し付け合うばかりでピッチ上をさまよい続けた大半の選手たち。そこに筋を通そうともせず、特定の選手や形に拘泥し続けたベンチ。これではチームの体をなさなかったのも当然だ。
 論評に値しない、と言うほかない9カ月間を、どう考え、どう先につなげていくのか。酷い内容が続いても危機感を持たないのだから、強制的に戦術、戦略を詰め込み、ない頭でもオートマティックに動けるぐらいまで追い込む、という選択肢だって出てくるかもしれない。これは極論だとしても、7年間も育成を掲げて、若い選手を使い続けている割にはチームが成長していないのは、まごうことなき事実だ。一向に伸びてこない選手がのうのうとピッチを散歩し、向上心や気概のある選手がそれに毒され続けている現状も、正しいものとはいえない。つまり、どこかが間違っているのだ。それを正すための「スイッチ」に、この無残なシーズンをしなくてはならない。今季の教訓を無駄にするようなら、本当にこのチームは消滅への道に踏み出すことになるだろう。


<監督>
 プレスポイントはどこか、奪いにいくのか限定だけなのか、ラインはどう設定するのか…。どんなチームでも、特に守備において必ず規律は存在する。むしろ強いチームほどそれは明確かつ緻密で、従わない者は弾かれる。11人が連動してゲームを高いレベルで運ぶためにはルールが必要だからだ。然るに札幌のゲームを見る限り、そんなものは存在しなかった。いくら札幌の選手が甘くて、ぬるくて、何も考えていなくても、言われたことぐらいはしようとするはず。であれば、この人物がチームとしてすべきことを何も指示していなかった、と判断するほかない。
 その上、自分で使ったワントップを機能させる術を持ち合わせていなかった。サイドの選手にダイアゴナル・ランをさせることは徹底していたが、トップ下で重用した選手がボケッと突っ立っていても何も言わなかったようで、縦のダイナミズムがない攻めに厚みや深みは存在せずじまい。背負って受けられるCFがいないチームがワントップを採用するなら、前の選手が連動してある程度システマティックに動かないとボールをキープして攻める時間をつくれないはずだが、縦パスをどう受けるのか、その時にどうフォローするのか、という最初のところからバラバラで、意思統一がされているようには見えなかった。ミスやアイディア不足を挙げることが多かったようだが、それ以前の部分を設定し、トレーニングするのは監督の仕事ではないのか。
 1シーズンなら「自主性を引き出す」「結果は求められない」というエクスキューズもあろう。しかし、2シーズンやって向上の跡が見られないどころか悪化する一方で、使い続けた選手はまったく成長しない(砂川や高木と比べれば邪魔ですらあった。つまり、勝つための選択をしていないともいえる)とあっては、監督としての資質、手腕に疑問が呈されるのは当然だし、上に記した内容を鑑みれば職務放棄とまで糾弾されても反論の余地はあるまい。最終戦後のコメントに至っては責任ある立場の人間としてすら疑義を抱かざるを得ないようなもので、もはや袂を分かつことこそがお互いのためだろう。

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