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2009J2#30 札幌4-2岡山@厚別競技場

 結局、打たなければ始まらない、ということだ。エリア外からでも積極的に打っていけばゴールは近づく、ということを選手たちは身をもって理解したことだろう。実際、動きは重かったし、石井の飛び出しがない分攻めのバリエーションは多くなかった。それでも、1点目に代表されるように明確な意図のあるクサビ、ダイレクトパス、素早いサポートなどここ数試合で身に付けつつある「形」は随所に発揮されていた。今後は速いだけ、遅いだけではなくメリハリをつけたビルドアップやフィニッシュワークが必要になってくる。
 ただ、後半立ち上がり、相手が出てくるのはわかりきっているのにそれを受けてしまい、ボールに行かず、棒立ちになって押し込まれる悪癖が顔を覗かせたのは見過ごすわけにはいかない。最終ラインも酷いプレーが多かったが、そこに至るまでの中盤で1人1人のディフェンスが軽かったり、サボっていたことで最終ラインに負担がかかったことも事実。2点で安心したのかどうか知らないが、その程度のことでメンタルを落としていては、レベルアップなぞ望めない。もっとも、2発食らってからボールを前に運びながら時間を使おうとしていたことは評価できる。ベンチの指示があったのかもしれないが、それにしても意思統一と連動性なくしてはできないことで、事実、過去の札幌の選手にこんな芸当はできなかった。殴られて目を覚ますのではなく、自分たちで考えてできるようになっていかなくてはならない。
 いい形のゴールもあった。大量点も奪った。課題も出てきた。チームに弾みがつく要素には事欠かないゲームとなったが、次を落とせばすべてが無に帰してしまう。磨くべきところは磨き、改めるべきところは改めて、結果を持ち帰れるようにしてほしい。

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2009J2#29 富山0-0札幌@富山総合運動公園競技場

 結果は変わらないかもしれないが、内容はこの数試合とはまったく違う。弱気なバックパスや横パスも少なかったし、最後の局面でアイディアを発揮しようという姿勢も見えた。狙いのあるチャレンジは、失敗しても実はリスクは高くないということにやっと気がついたようだ。確かに、再三、クサビがずれたりパスを感じていないなど意図がかみ合わない場面が見られたが、このメンバーで攻めを構築するのはわずか2試合か3試合目。それを考えれば悪くはなかった。サポートを前提とした縦パスを、多くの選手がトップに供給しようとしていたこと自体、大きな進歩だ。
 実際、キリノや藤田は個人としては高いパフォーマンスではなかったが、石井や西を含めたユニットとしてはポジションチェンジ、斜めの動き、サポートなど、即席に近い中でも有効に機能していた。だからこそベンチも最後までやり方を変えなかったのだ。ただ、このやり方だと対応できる選手が限られるので先発の選手を引っ張れるだけ引っ張った、という側面もある。中山や横野では技術、戦術的に荷が重いのは明らかで、信頼の置けるサブスティテューションが砂川しかいない層の薄さはいかんともし難い。実際、次節は石井が出られないので考えなければならないことが増えてしまった。ポスト・クライトンにおける方法論を見いだしつつある以上、メンバー構成もそれに合ったものにしていかなくてはならない。現状では、岡本や古田の成長に期待するか、ハファエルがフィットすることを祈るばかり、というところだが、長期的にスカウティングの的を絞りやすくするためにも、形が固まってくるのは悪いことではない。外国人次第で方法論が変わるような状態から、一歩前に進みつつある、とみなしても間違いではあるまい。
 あとはフィニッシュだ。別に、FWが決める必要はない。これだけポジションチェンジを機能的にできるのなら、誰でも、前に飛び出した人間が決めればいいだけだ。もう一押しのところまでは来ている。後半など、大半の時間帯で局面ごとに数的優位をつくって相手を振り回し、面白いようにサイドを崩せていたではないか。あとはそこで中とタイミングを合わせられるか、質の高いボールを供給できるかだ。いい形で1点取れれば、ゴール前での落ち着きも出てくるはず。サポーターとしても、昨季の惨状を思えばその程度の辛抱は何ということでもあるまい。結果だけをみて不満を吐き出す傾向が強まってきているが、喚き散らす気にすらならなかった1年間を忘れてはいけない。もちろん、選手の側は隔靴掻痒の感を与えないためにも、コンビネーションを合わせるべく練習を積む必要がある。キリノも西も石井も藤田も、ハートとテクニックのバランスポイントを、一刻も早く見つけ出すことだ。ここを乗り越えられれば、次のステップに進むことができるはずだ。
 守備陣は、石川が当たり前のプレーをしただけで大分落ち着いた。大体、J2レベルとはいえ、これだけボールをキープできるチームに対峙した相手にまともなビルドアップができるはずもないし、チャンスをつくることすらままならないのは、本来なら当たり前のこと。変哲もないボールを決定機に変える「魔法」を生んでいたのが実は自分たちの心の弱さだった、ということに周りの選手も気がついただろう。これを機に、誰が入っても普通にプレーすることができる状態を取り戻してほしい。
 そろそろ、対外的には結果が必要とされてきている。この内容ならそう遠くないうちに―とも思うが、それでは納得できない客が増えてきていることも事実だ。ベンチも選手も、そういった声を受け止めながら、上がってきたクオリティーへの自信を失わず、修正点をしっかり認識して次のゲームに臨まなくてはならない。

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2009J2#28 札幌1-2草津@函館市千代台公園陸上競技場

 毎度毎度、ビデオを見せられているようだ。下らないミスによる失点。決めきれないオフェンス-。それでも、このゲームの責めは守備陣が負うべきだ。何を怖がっているのかラインを上げることもせず中盤に大穴を開け、下らないファウルを犯し、壁に入っても集中を欠いたまま。セットプレーでもボケッと突っ立ったままでファーをガラ空きにし、相手が落としたボールにもいかない。終盤なら言い訳のしようもあろうが、立ち上がりとあっては己の質の低さ、情けなさを認めるほかあるまい。ほかのチームの選手が事もなげにやってのけることをできないのだから、誰よりも下手なのだ。そう、「プロ」を名乗る資格を与えられている数百人の中でも最下層のレベルにある、ということだ。代表だか元代表だか知らないが、チャンスとすら言えないようなものを簡単に決定機に変えてしまうようなのをレギュラーとして遇さなければならないのでは、「上を目指す」なんてのはただの戯言にすぎない。代える人材がいないのなら、方法を変えるしかない。これ以上ベンチが何もせずにこんな下らない失点を続けるようなら、失格の烙印を押され、選手もろとも追放されるだけだ。
 また、ベンチは同じ過ちを繰り返した。切れていた選手を下げて役に立たない選手を投入し、放り込みを命じる、という愚を。キリノが不満げな態度を取ったのは当然だ。おかしいのは彼ではなく、横に座っている連中だ。前半は西や石井とポジションを入れ替えながら起点をつくり、ラストパスも供給できていた。それで相手を引き寄せたスペースに藤田が入り、何度となくチャンスもつくっていた。後半、前の人数を増やして流動性を失わせたのはベンチだ。自分がやり辛い形にされて、それで機能性を失ったことを理由に、必死に、しかも有効なプレーをしていた選手が代えられる。まして代わった選手は役に立たないばかりか味方の邪魔ばかりする。これで腐らない選手がいたら、彼は聖人君子に違いない。キリノが契約を投げ出さないように祈るしかない。
 もはや、監督も一流ではないことが証明されつつある(こんなチームしか引き受け手がないのだから当然といえば当然だが)。選手は三流、ベンチも二流以下。よそのチームも似たりよったりかも知れないが、その中でも、ここまでの内容、成績を見れば低いランクにあるようだ。「放り込みでしか点が取れない」とベンチが信じているのなら最初からそうすべきだし、選手は集中してしかるべきところでそれができないのなら、素直にレギュラーを返上すべきだ。空虚なお題目は聞き飽きた。今後もプロを名乗り続けたければ、結果を得るために死力を尽くして戦う必要がある。自分たちが、何度馬鹿げた同じミスを繰り返しても生活の糧を得ることができる恵まれた存在である、ということをいい加減自覚しなくてはならない。

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