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EURO2008:勝手にBest11

Artur Boruc(Poland#1)
 チームの勝利にこそ結びつかなかったが、再三のビッグセーブで脆弱な守備陣を支えた。ハイライトは5点は防いでいたオーストリア戦だが、他のゲームでも相手のアタッカーに頭を抱えさせ続けた。


Carlos Marchena(Spain#4)&Carles Puyol(Spain#5)
 チャレンジ&カバーの関係、ラインコントロールなどに見られた円滑なコンビネーションはゴール前に安寧をもたらした。不利と思われたハイボールにも素早く体を寄せて競りかけることで対応し、パワープレーに対しても全く集中を切らさなかった。この2人がプレーした5試合で、流れの中からの失点が1という事実がすべてを物語っている。
Yuri Zhirkov(Russia#18)
 頻繁な上下動とテクニカルなドリブルで左サイドを蹂躙。縦のみならず斜めにも動くことでポジションチェンジを誘発し、相手にさらなる混乱をもたらした。2トップとの関係も良く、コンビプレーでの突破も有効だった。
Danijel Pranjic(Croatia#22)
 最高のタイミングでサポートに現れ、スピードに乗った突破から正確なクロスでゴールを演出する。しかもそれを90分間続けられるフィジカルの持ち主で、上がることに対して、いかなるシチュエーションであっても恐れも迷いも感じさせなかった。


Marcos Senna(Spain#15)
 常にバイタルエリアのスペースを埋め、適切なポジショニングでセカンドボールを拾う。ビルドアップでもショートパス主体のスタイルに中距離のサイドチェンジを交え、変化を与えた。プレスのターゲットになりがちだったが、そこで餌食にならないだけの技術を持ち合わせており、ボールロストが少なかったことも評価すべきだ。目立つ存在ではないが、攻撃的なスタイルを支えたのは間違いなく彼の献身。スペインで最も重要な選手だったといっても過言ではない。
Nigel De Jong(Netherlands#17)
 凄まじいまでの運動量でセカンドボールを支配し、自分のゾーンに入ってきた相手のゲームメーカーをタイトなマークで封殺する。ファン・バステンの目指した中盤の守備からのカウンター、という形を具現化させた最大の功労者だろう。攻撃面での貢献は少なかったが、確実なつなぎでピンチを招くこともなかった。
Xavi Hernandez(Spain#8)
 今大会におけるスペインのフットボールを象徴する存在。ボールを引き出し、正確につないでリズムをつくりながら自らは前に出てフィニッシュに絡む。彼自身はずっとやってきたことを実行したにすぎないのかもしれないが、相手にとっては人と人の間やラインの間に絶妙のタイミングで顔を出す、実に嫌らしい存在だったに違いない。守備でも的確なスペースマーキングでセナや最終ラインを大いに助けた。
Luka Modric(Croatia#14)
 ドリブル、パスも素晴らしいが、あらゆる局面に顔を出せるダイナミズムとプレーヴィジョンが光った。後方をニコ・コヴァチがカバーしていたこともあったが、センターハーフとは思えないほど前線に頻繁に絡み、突破やスルーパスで得点機を演出した。どんな状況でも冷静さを失わないメンタリティーも称賛されて然るべきだ。
Deco(Portugal#20)
 周囲が足元ばかりでもらいたがる中、ひとりスペースを見つけてはそこに動いてボールを引き出し、攻撃の流れをつくり出すことに腐心し続けた。彼と同レベルの戦術眼の持ち主がスペインのように他にもチームにいれば、ポルトガルが早期敗退することもなかったのではないか。


Andrei Arshavin(Russia#10)
 サイドから中盤まで幅広く動いて突破やパスでチャンスを演出するのみならず、受け手として裏に抜けたり飛び込むこともできる。速さ、技術、視野の広さ、とアタッカーとして求められる資質のほとんどを持ち合わせており、ロシアのムーヴィング・フットボールは、彼の復帰によってスムーズさと破壊力を増した。日常的に高いレベルでプレーする機会を与えれば、より驚異的な選手になり得るだろう。

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EURO2008 Final:Spain 1-0 Germany

 立ち上がりこそドイツがハイプレッシャーと積極的にスペースに出る攻撃で主導権を握ったが、結局彼らの時間帯はそこだけで、あとはボール回しを後追いして消耗させられただけだった。スペインはキープしながら徐々に相手の勢いを殺ぎ、いつの間にかペースを自らの手に入れていた。フェルナンド・トーレスの速さに相手がついて来れていないと見るや、中盤を省略してでも徹底的に彼を使って得点したこともそうだが、全員の意識が統一された、巧みなゲームコントロールは出色だった。また、守備でも最後まで前から追いかけていたし、パワープレーに対してもタイトさも集中力も失われなかった。勝つべきチームが勝った、ということだ。
 大会全体についても同じことが言える。スペインは質の高いプレーを6試合続けたが、他の国は必ずしもそうではなかった。美しいチームは往々にして他に重要なものが欠けていることで敗れ去るが、彼らはその部分も備えていた。ベストチームが勝者となったことは、フットボールにとって喜ばしい結果だと言えよう。

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2008J1#14 G大阪4-2札幌@万博記念競技場

 負けているのに、意図のない横パス、バックパス、ロングボール。こんなモノをビルドアップと称するわけにはいかない。しかも無理にでも出ていってやられるのならまだしも、何もしていないのに失点を重ねる。球際で安易なスライディングをして交わされたり、ちょっとしたコンタクトでバタバタ倒れてファウルを要求し続けたことも含め、自分たちの質や意識の低さを身をもって示しただけだった。
 それでも、前半はサイドバックが中盤まで張り出して組み立てに参加しようという意思を見せており、ある程度ボールも運べていた。相手もスローテンポだったこともあり、まだゲームの体をなしていた。バレーのカウンターに対応できなかったのは、最終ラインにスピードのない選手を並べたベンチのミスであり、能力が足りないのは選手の責任ではない。
 ところが、後半に入って相手が圧力を強めてくると、たちどころにズルズル下がるだけで、クリアすらまともにできなくなる。相手が得点してペースを落としても、結局外国人の個人能力でしかチャンスをつくれない。余裕のあるボールでも適当に出して相手に渡してしまうし、外国人に渡してしまえば日本人は用済み、とばかりにその場に突っ立ったまま。「ハードワーク」というのは足を動かすだけではなく頭も動かすことであり、守備はもちろん攻撃にこそ必要なことだ。札幌は人任せのサッカーをして勝てるチームではない。技術が劣る以上、余計に走らなければならないし、そのエネルギーはゲームのすべてにおいて発揮されなくてはならない。しかし、その意識はどこかに吹き飛んでしまったようだ。
 これでは7、8年前に逆戻りだ。また、外国人の当たり外れによってチーム状態が左右される時代を繰り返すつもりなのか。それをしないために、苦しい時期を甘んじて受け入れたのではなかったのか。積み上げてきたものを、こんな馬鹿げた形で失うのなら、このタイミングで昇格しない方が良かったのかもしれない。監督の人選を含め、フロントは抜本的に考え直す必要があるのではないか。

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