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EURO2008 Quarter-finals:Russia 3-1 Netherlands

 85分までは、ロシアのゲームだった。そして、87分からもロシアのゲームだった。攻から守への素早い切り替えでビルドアップを妨げ、ボールを奪っては鋭いカウンターを繰り出す。深い位置で取れば丁寧なビルドアップからのサイドアタックあり、手数をかけずに2トップに預けて時間をつくる間に後方から走り込んでの厚い攻めもあり、と実に多彩だった。特にアルシャーヴィンとパヴリュチェンコのテクニック、スピード、モビリティは特筆すべきもので、引いて良し、張って良し、コンビネーションも抜群、と彼らだけでも再三決定機を生み出していた。アルシャーヴィンに至っては時間を追うごとに運動量が増したように見えるほどで、相手の守備陣を最後まで翻弄し続けた。彼に限らず全体の運動量も大きく落ちることはなく、中2日とは思えないほど。最終ラインの集中も最後まで切れなかった。何度かあった、斜め前方からのFKにラインコントロールが乱れる点を突かれて失点していなければ、パーフェクトな内容だった。
 逆にオランダは休養十分なはずなのに動きが悪く、トップに入れてもサポートがないためファン・ニステルローイが孤立し、攻撃の形がつくれない。90分が迫ると我を失ったかのように無理なミドルシュートを虚空に打ち上げるばかりで、若さが悪い方向に出てしまっていた。それでも終了間際にセットプレーで追いついたあたりは勢いを感じさせたが、失ったボールを追いかけるばかりで走らされ続けた彼らに、それ以上を望む体力は残っていなかった。延長に入ると中盤を含めた守備陣の足が完全に止まり、失点するのは時間の問題だった。
 ポルトガルやクロアチアにも言えることだが、フィジカル面では明らかに有利なコンディションで臨んだはずなのにその部分で劣るということは、3戦目でターンオーバーを用いたことが何かしらの心の隙を生じさせていたのかもしれない。さもなくば相手側がグループステージの最後で突破を決めた、という事実が不利を覆すだけのモメンタムを生み出したのか。「常識」が容易に通用しない―。これもフットボールの奥深さなのだろう。

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