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2005J2#43 鳥栖0-2札幌@鳥栖スタジアム

 前の2試合とは異なり、立ち上がりから札幌の選手からは「前で勝負しよう」「インターセプトを狙おう」という意識が強く感じられた。それで取れなくても高い位置からプレッシャーがかかっているため、鳥栖の攻撃はおのずとロングボール一辺倒になる。あとは3対2の数的優位にある最終ラインがポカを犯さないだけ、という状態がほぼ1試合を通して続き、妙なプレーはいくつかあったものの、致命的なミスがほとんど生じなかったので完封することができた。CKこそ16本も与えたが、ほとんどは崩されたものではなくディレイされた鳥栖がやむなくコーナーを取らざるを得なくなったもので、そこでも集中を切らすことはなかった。
 攻撃では、前半はボールを取っても誰も動いていないため出しどころがなくボールは足元から足元、横か後ろばかりを往復し、崩せた場面はほとんどなかった。それなのに2得点してしまうところがこのスポーツの不思議なところだが、内容自体はプレスが面白いように機能し、ボールを奪った瞬間から複数の選手が動いてスペースを突く動きを繰り返し、何度も決定機を築いた後半の方がはるかに良かった。ここで何点か取れていればもっと楽に試合を運べたのだろうが、完全にペースを握っていたのでそれもさしたる問題とはならなかった。
 これからは、後半のような内容のゲームを相手のレベルにも自分たちの置かれた状況にもかかわらず、腰を引くことなくできるかどうか、また、そういった流れのときにきっちり得点できるかが課題になってくるのではないか。

選手寸評

MF#6 西嶋弘之
 前半はあたかも第4のCBのごとく振る舞い、絞り過ぎた位置取りだったため攻撃に関与できないばかりか守備でも左サイドに大穴を開けた。後半に入ると普通の左アウトサイドの位置に修正されており、そこではボールを落ち着かせて確実につなぎをこなし、チームにリズムを与えた。

MF#8 砂川誠
 前節とは違い攻撃のみならず守備にも積極的に関与し、再三ボールを奪っては攻撃につなげた。両サイドのスペースにも積極的に飛び出し、危険なクロスを何本も配給。中央でもドリブル、パスと相手に脅威を与え続けた。1ゴール1アシストの数字もさることながら、内容も素晴らしいの一言。間違いなく今季最高、もしかすると生涯最高の出来。

MF#21 金子勇樹
 特に前半、動きの乏しい西嶋と鈴木の穴を埋めるべく走り回り、ボールを引き出し続けた。勝負のパスを狙わなかったので消極的にも映ったが、囲まれていたり出し所がなかったりとあえてリスクを犯すべきではない局面にあることが多かったので間違った選択をしていたわけではない。後半の早めの時間に交代となったが、プレーの質が低かったわけではなくその時間で1試合分以上の働きをした、ということだろう。 

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2005J2#42 札幌2-4甲府@札幌ドーム

 心の弱い集団である。彼らは甲府が攻めてくれば、押し返すことより後退することを選択し続けた。「勝ちたい」という気持ちより「逃げたい」という気持ちの方が強かったのだろう。いい形でマイボールになっても誰も前に走ろうとはせず、信頼性ゼロ(マイナスかもしれない)の長身FWに蹴っては奪われ、またカウンターを食らうことの繰り返し。そして、カバーリングの意識もラインコントロールも存在しない最終ラインは次々と裏を取られ、相手のミスに助けられ続け、同点に追いつかれた瞬間からは自分たちが何をしているかさえ忘れ去った。
 このチームの悪い部分が凝縮されて現れた。技術はない、戦術能力もないのだから組織で戦うしかないのに、前からの動きに連動する気がなく中盤に大穴を開けた最終ライン、カウンターを食らっているのにノロノロ歩いている砂川、カバーリングがいないのに平気で飛び込む加賀。自陣ペナルティーエリア内で「お見合い」してボールを相手に渡した場面など、お笑い種だとしか言いようがない。
 未熟だというよりフットボーラーとしての資質の低さを露呈した、と表現すべきなのだろう。ほぼ1シーズン同じメンバーでやってきてまだこんなプレーができるというのは、ある意味驚きに値する。よくぞここまで人の話を理解できない、学習能力のない人間ばかり集めたものである。勝つ資格なぞあるはずもない。この連中が札幌にいられるのもあとわずかだ、ということだろう。特に、2年間在籍して何の成長も見られなかった選手数名は首筋が寒くなっているはずだ。フロントには、雑音に惑わされない判断を望みたい。

選手寸評

MF#6 西嶋弘之
 怪しげなプレーを連発し、何の役にも立たなかった。これなら守備をしなくても打開力のある砂川を残しておいた方がはるかにマシだった。

FW#13 中山元気
 触れたボールはことごとく相手ボールに変身し、甲府の攻撃を加速させ続けた。できないのがわかっていて起用するのはベンチの責任。 

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2005J2#41 札幌3-3京都@札幌ドーム

 「消化試合」と称するにふさわしい、緊迫感に欠けた内容だった。京都のモチベーションが低かった理由はいくらでも説明がつくが、札幌がお付き合いする理由はどこにもないはずだ。ここ数試合となんら変わることなく、すべきことをせずに突っ立ったままの選手が続出し、守備ではマーキングもポジショニングも滅茶苦茶。いくら口で「可能性がある限り」だの「全部勝つ」だのと言ったところで、ピッチ上に顕れた現実が全てを物語っている。
 一般にハイスコア・ゲームは面白い、ということになっているが、それは互いが死力を尽くして持てるものを出し合った場合に限られる。この試合の場合、6得点中5点はプロにあるまじき凡ミスによってプレゼントし合ったものであり、もう1点もチャレンジした者には正当な対価がもたらされることもある、ということを端的に示したものに過ぎず、チームとして狙いがあって取ったものではない。あれだけ緩い相手にこの程度の試合しかできないようでは、上位3チームに入るに値する安定した力量を体得したとはとてもいえない。プロを名乗るにふさわしい心構え、技術、戦術を身につけるべくやり直すべきだ。

選手寸評
DF#5 池内友彦
 パスミス、マークミスを繰り返し失点にも絡んだ。彼に限ったことではないが(数名を除きほぼ全員)、何かゲームに入りきれていないような印象を受けた。
DF#15 加賀健一
 積極的にインターセプト、オーバーラップを仕掛けチームにアクセントをつけた。結果に結びつかなかったのは周囲の反応が鈍かったせいであり、この姿勢は持ち続けるべきだ。
FW#17 清野智秋
 3得点したのだから、為すべき最大限の仕事をしたと言っていい。FWが評価される基準は守備力でも勤勉さでもなく、ゴールの数なのだ。ゴール前での冷静さ、思い切りのよさが光った。

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2005J2#40 福岡3-0札幌@博多の森球技場

 選手のみならず、ベンチも未熟であることを示した一戦だった。後半の立ち上がり、次々とルーズボールを拾って波状攻撃を仕掛け、得点も時間の問題かと思われたところで岡田を外して中山を投入した場面。中盤を1枚減らしたことによってプレスが機能しなくなり、逆に流れを失ってしまった。このチームが戦っていく上での生命線である中盤でのゲームメイクを放棄した時点で試合は終わったといってもいい。また、この2年間、およそ90試合を戦ってきた中で選手たちが自分の判断でプレーすることができないレベルであることもわかっていたはずで、マストウィン・ゲームで練習でもやっていないような形を機能させることなぞ到底望めないことも想像がついたはずだ。
 もちろん、選手の甘さも目に余るものだった。砂川や西谷にボールが入ったときに誰も反応せず、「お任せ」といわんばかりの姿勢を示し続けた中盤、前が空いていてもパスばかり選択していたFW陣。スペースに動く、シュートを打つ。最低限のすべきことをしなければ勝てる道理はない、ということは何度も痛い思いをして学んでいるはずなのだが…。気持ちが入っているのは伝わってきたが、フットボールをプレーしようとしないのではどうしようもない。
 しかも、緊迫した展開だった前半、不必要なファウルとマークミスを立て続けに犯した選手がいた。ミスをした方が負けるような展開で、(他に選択肢がない、という理由であっても)不動のレギュラーといっていい者がやってはいけないことをする、というのも学習能力の欠如ぶりを示している。「彼」の場合、特にその傾向が顕著であり、そろそろ見切り時を考える必要があるかもしれない。
 ミスのみならず、一つ一つのプレーの選択のレベル、質においても福岡に大きく劣っていた。福岡とて決して出来が良かったわけではないが、それをカバーできるだけの余裕がチームとしてあった。「膨らみきった風船」のような状態でゲームに望まざるを得なかった札幌とはその時点で大きな差が存在した。選手の質、精神面、層の厚さなど、まだトップカテゴリーで戦うことが許されるレベルにはない、ということだ。今後に向けて、フットボールの質を安定して高いレベルで保てるようになるために何をすべきか。個々がそれを突き詰めて、口ではなくプレーで表現できるようにならないといつまで経っても強いチームはできないだろう。

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2005J2#39 札幌1-1水戸@札幌ドーム

 なぜ、勝たなければならない試合でこれほど腰の引けたプレーができるのか。特に中盤センターの3人は足元でノロノロ回しているだけでフリーランもしなければ勝負のパスも出さない。両サイドが足元でもらいたがるタイプだということを考えれば、彼らが動いてボールを引き出す動きをしなくてはならないにもかかわらず、だ。スペースがないのであれば連携して作り出さなければならないのに、走っているのはFWだけ。チームの生命線である動きを大半の選手が怠り続けたのだから、こういった結果が出たところで何も不思議ではない。
 最終ラインの集中力の欠如ぶりも酷かった。誰もラインを統率しておらず、そこここにギャップを生じさせた上、まるでマークすべき相手を見ていないし、クリアすらままならない。しかも先制した直後から下がりっぱなしになる。中盤が機能していなかったということを割り引いても、2人か3人しか攻めて来ない相手にこれだけ決定機を作られたのだから、人数をかけて攻めてくるチームが相手であればどうなっていたことか。
 昇格の可能性を云々する気力が残っているのであれば、プレーで見せてほしい。仙台戦やこの日のようなプレーの後にそんなことを言われたところで何の説得力もない。仮にこの程度のシチュエーションで、重圧で動けなかったというのであれば、その時点で戦いに参加する資格はない。

選手寸評
DF#4 曽田雄志
 ラインコントロールもコーチングもせず、ズルズル下がって最終ラインにギャップを製造し続けた。オン・ザ・ボールでの落ち着きや集中力のなさはもはや指摘するまでもあるまい。池内が復帰した場合、弾き出される最初の選択肢となるだろう。
DF#7 和波智広
 急造CBの悪い面を全て披露した。空中戦は致し方ないにせよ、カウンターに対するポジショニングやマークの拙さはプロのレベルではない。攻撃面でも(彼に限ったことではないが)横パスとロングボールを繰り返し、たまに上がっても何一つ有効なプレーはできなかった。
MF#21 金子勇樹
 走らない、ボールに関与しない、判断も遅い。本文でも述べたように彼と鈴木、田畑は比較が困難なほどの不出来だったが、その中でも特に存在感が希薄だった。西谷にアクシデントがなければ代えられたのは彼だったに違いない。

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2005J2#38 仙台2-2札幌@仙台スタジアム

 得点経過だけを見れば、勝つべき試合だったのかもしれない。しかし、内容を見れば惨敗していて然るべきだった。雰囲気にのまれたのか、すべきことを何もせず、ほぼ90分間下がりっぱなしだったのだ。2得点できたことも、2失点で済んだことも不思議だと言わざるを得ない。
 もちろん、これほど悲惨な内容に終わったことを精神面だけに帰すわけにはいかない。前提として、ここ数試合の札幌は攻撃性を強めたことによってサイドの位置が高くなっている。それに伴い、裏をロングボールで狙われる場面はこれまでも見られた。ところが、この日の場合、受け手の動きが乏しく出すところがない上、セカンドボールへの反応が鈍いため、中盤で次々とボールを失う。その分短い時間でサイドの裏にボールが入ってくるためカバーリングが間に合わず、CBが引き出される。しかも、そこでの守備があまりにも軽く、簡単にクロスを上げられる。真ん中が数的同数や数的不利な状況でフリーに近い状態でクロスを上げさせればどうなるかは言うまでもあるまい。
 これだけどの相手にも狙われている以上、何か策を考えなくてはならない。理論的には前節の山形戦のようにプレスが完璧に機能していれば対応できるはずだが、全ての試合でそううまくことが運ぶとは限らないのだ。
 もっとも安直な解決方法はサイドの位置を下げること。ただ、現状のフットボールの質ともたらした結果を考えればその選択肢はない。4バックにしてそのスペースをガードすることも方法論としてはあり得るが、残りの試合数を考えれば現実的ではない(西谷の存在を前提とすれば、来季については考える価値はあろうが)。であれば、ボランチが下がるのか、CBが出るのかなどのカバーリングのタスクを明確にしていくしかない。
 教えてもらっていないこと以外はできない、というのがこのチームの現状だろう。自分で考えて動ける、自立した選手の集団になることが監督の望みであろうし、そうならないと本人たちにもチームとしても未来はない。うまく行っているときはいいがそうではないときはダメ、では今後戦っていけない。そろそろ自覚を持ってほしいものだ。

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2005J2#37 札幌3-1山形@函館千代台公園陸上競技場

 立ち上がりの数分間と、最後の20分以外は攻守ともに申し分のない内容だった。中央の高い位置で圧力をかけサイドに追い込んで数的優位をつくり、ボールを奪うや否や3人、4人と連動して攻撃を仕掛ける。この時間帯は山形に何もさせておらず、フィニッシュの場面でミスが出なければ、もっと得点できていたはずだ。
 一方で、入り方と終わらせ方には課題を残した。完全に受けに回って立て続けにチャンスをつくられた立ち上がり、3点のリードがあるにもかかわらず攻め急いで相手にペースを譲ってしまった最後。いずれもどこかでボールを落ち着かせて時間をつくれば回避できたものだ。特に終盤は、周囲の足が止まっているにもかかわらず攻撃陣が焦ったかのように縦へ、縦へと進んでボールを失っていた。攻め続けよう、という姿勢は魅力的なフットボールには欠かせない要素ではあるが、速さばかりが攻めることではないし、攻めるべきではない局面も存在する。その辺の判断がまだできていないようだ。僅差の試合でどうするのか、ということも含めて、チーム内での意思統一が必要になってくるのではないか。

選手寸評
MF#29 西谷正也
 スペースを使うこと、使わせることの両方を高いレベルでこなし、何度も好機を演出した。砂川とのポジションチェンジも円滑かつ有効に行われていた。終盤に足が止まったことについては、ここ数年置かれてきた状況を考えれば致し方ない。
FW#30 デルリス
 前線からよく追いかけ、守備での貢献は大きかった。ただ、シュートを打てる場面でパスやドリブルを選択することが多く、攻撃面では物足りなさが残った。もっとも、確実にボールが入るようにはなってきており、完全にフィットするのも間近か。

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2005J1#27 千葉2-2横浜M@フクダ電子アリーナ

 試合内容についてはさておき、特に攻撃面で千葉の向かっている方向と札幌の目指すべきベクトルが概ね一致しているように見えたので、比較をしてみたい。
 スペースをフリーランで突いていく、というコンセプトは同じ。ただ、その最初と最後には大きな違いがある。まず、千葉の最終ラインはほとんどロングボールを蹴らない。確実に中盤につなぐか、スペースを見つけた場合には相手ゴール前まででもドリブルで進む。最後の局面では、無駄な横パスを回し過ぎて好機をつぶす傾向のある札幌に対し、千葉は必ず縦に入れることを試みる。入れば3~4人が動き出し、ある者は裏を突き、ある者は落としを拾う。この形を繰り返すことによって、何度も中澤、松田を擁する横浜の守備陣を混乱に陥れていた。いくら優秀なDFであってもゴール前で何人も殺到してきたところに対応するのは難しいのだ。入らなければサイドに振って組み立て直す。ここでも単純なハイクロスはほとんどなく、常に3人程度がボールに絡みながら崩そうとしていた。また、ポスト役になる選手はFWだけではない。流れによっては佐藤や羽生もそういった役割を担う。
 札幌の場合だと、ゴールへの最短距離である中央を崩そうという動きは数少ない。むしろ中央の選手までがサイドに流れてボールを引き出そうとすることが多い。優先順位が逆だ。また、例えば鈴木は入れる人、相川は受ける人、といったように役割が硬直化しており、後列からダイアゴナル・ランで裏に抜けたり、FWが下がったスペースに侵入するような、ポジションを崩すことによってマークをはがす動きをする選手がいない。いつも最後の局面で崩しきれないのは、シュートの技術だけではなく、こういった部分も一因だ。事実、湘南戦でもクサビに入ったデルリスが裏に流したのに誰も走っておらず、後ろの選手に文句を言っている場面が何度かあった。スペースを突くのは中盤だけに限ったことではなく、むしろゴール前で徹底してこそ効果を発揮するものだ、という意識付けが必要だろう。
 守備については、数的優位をつくってプレスをかけていく形は同じでも、位置付けが違っているように見えた。千葉は短い距離で攻め切るために高い位置のボールサイドに人を集めて奪うことを狙っていたが、そこを外されると広大なスペースが逆サイドの深い位置に生じる。この日はそこをロングボールで狙われピンチを招いていた。札幌の場合は千葉より全体のラインが低い上に、前述の通りオリジナルポジションから離れる選手がほとんどいないため、そういったやられ方は生じにくいが、今度は攻める距離は長く、人数は少なくなってしまう。現状の札幌が、千葉のような失点をリカバーできるほどの攻撃力(と意識)を持ち合わせていない以上、その中間点ぐらいでバランスを見出していきたいところだ。

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2005J2#36 湘南0-0札幌@平塚競技場

 間違いないのは、勝ち点3を奪った上で得失点差を大幅にリカバリーできた試合だった、ということ。動きの質自体は高く、大半の時間帯はボールを支配して、湘南もパスミスを繰り返していた。モノにすべきチャンスは無数にあった。それができなかったのはひとえに下手だから。組み立ての最初のパスからミスを繰り返し、動き出しとパスを出すタイミングがまったく合わなかったり、パスを受けられないポジションに選手がいることも多かった。フィニッシュに至ってもシュートはことごとく虚空に消える。明確に攻めようという姿勢があり、それを最後まで貫いたことは評価できるが、基本レベルからままならないのでは話にならない。技術の低さやコンビネーションは練習で克服するしかない。昇格したい、入れ替え戦圏内に入りたい、と思うのであれば、徹底的にやってほしい。現状の技術レベルではそんなのは笑い話にしか聞こえない。
 守備でも、一方的であった故に難しかったとは思うが集中を切らしたような場面が散見され、危ない場面の数はポゼッション率に大差があった割にはそう変わらなかったのではないか。特にこの数試合でも見られたように、前からのプレスがかからなくなった時間帯にアウトサイドの裏のスペースをロングボールで突かれてピンチを招くことが目立った。湘南が全体に引き気味だったので大事に至らなかったが、そこを徹底的に狙われたら決定機になりそうな場面は随分あった。最終ラインのコントロールやカバーリングなどを状況に応じて詰めておく必要があるだろう。

選手寸評
MF#8 砂川誠
 動きがワンパターンで、ボールに絡む回数も少なかった。タッチラインに張り付きすぎた故に後列の選手が上がってくるスペースも消してしまい、周囲を生かす意味でも失格。もっとダイアゴナルに走ってゴール前に飛び出す動きを期待されていたのではないだろうか。
MF#14 田畑昭宏
 毎度同じことを書きたくないのだが、守備での貢献は大きいが攻撃面ではダメ。判断が遅くパスミスを連発していた。課題がまったく克服されていない。それを求めること自体が間違っているのか。

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第85回天皇杯3回戦 札幌0-2佐川急便東京SC@室蘭入江運動公園陸上競技場

 無気力試合、怠慢プレー。フットボールとして触れるべき要素は何もない。楽をして勝てる試合なぞ存在しない、ということを証明しただけだ。戦う気のない者は試合に出るべきではない。相手に対しても失礼だ。

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2005J2#35 横浜FC1-1札幌@西が丘サッカー場

 攻撃的な姿勢を90分間貫いたことは素晴らしい。ただ、そこにはバランスも必要だ。立ち上がりから前節の勢いもあってか明らかに入れ込み過ぎで、前線に殺到しては単純ミスでボールを失い、サイドの裏側のスペースにロングボールを放り込まれてピンチを招いていた。横浜としてはプレスを避けて城のキープ力を最大限に生かすための策だったのだろう。マークがルーズだったわけではないが、競り合いでの技術ではやはり向こうに一日の長がある。そこでポイントをつくられて吉武、北村が絡んできた時にマークがずれ、何度かピンチを招いていた。
 もっとも、横浜が中盤で組み立ててきたときはプレスが機能し、何もさせていなかった。しかし、そこから攻撃に移るときに狭い地域で回そうとし過ぎてボールロストが多発したのは反省材料だ。もっと判断を速く、大きくボールを動かしても良かったのではないか。
 ベンチもミスを犯した。1つは後半の立ち上がり、いい形でボールを支配して攻めている時間帯に清野を代えたこと。清野のプレーが悪かったわけでもないし、さらに中山が入ったことによって攻撃の形が変わってしまい、リズムを失う原因になった。事実、失点したのはその直後だ。もう1つは加賀の見切り時を誤ったこと。前半からポジショニングが悪く、再三裏を狙われていたのに修正することもなく、失点も彼のサイドを破られたものだった。サスペンション前の岡田の調子やプレーの質を考えれば、交代を逡巡する理由はなかったはずだ。
 勝ち点1しか取れなかったことについては、決めるべきところで決めていれば-との思いはある。ただ、打つべき場面で横パスを選択するのとシュートを空振りするのとどっちがマシか、と考えれば答えは明らかだ。この2試合で見せた姿勢をあと9試合貫き通すことができれば、おのずと結果はついてくるのではないだろうか。

選手寸評 
MF#15 加賀健一
 攻撃では好プレーを再三見せたが、本文でも書いたように守備をお留守にしてはいけない。右サイドでのプレーが楽しいのは見ていても解るが、勢いに任せるだけではなく、もう少し目配りも欲しい。
MF#8 砂川誠
 西谷と左サイドのスペースをシェアし、攻撃を組み立てた。ここのところ影を潜めていた前線への飛び出しもあり、悪い内容ではなかったがプレーエリアが左に偏りすぎた感はある。また、クロスに飛び込むなど、ゴールに直結する動きも増やしてほしい。

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2005J2#34 札幌2-0徳島@厚別公園競技場

 やっと、「すべきこと」ができた。前からパスコースを切りながらプレスをかけ、ボールを奪えば近くにいる選手が前のスペースに向かって2人、3人と動き出す。この動きを全員が絶やすことなく繰り返していたため、ゴールに近い位置でボールを支配でき、奪われたときのリスクも低い。先制点こそ前半終了間際になったが、これだけの内容であれば時間の問題だった。
 2点目は、徳島が後半に入ってアウトサイドを高い位置に上げて得点を狙いに来たところの裏を執拗に狙っていったことの結果だ。最初の数プレーこそパスのタイミングが合わなかったりミスが出たりでつながらなかったが、それでも明確な意図を持って続けていった。監督の指示か、自分たちの判断かは分からない。それでも、共通意識を持ってプレーでき、かつ結果を残せたことは大きい。これで次戦以降も迷いなくプレーすることができるのではないだろうか。
 終盤に押し込まれたのは、収まりどころになっていた西谷、相川がガス欠を起こしボールを引き出せなくなったために中盤の低い位置でボールを失うことが増え、最終ラインが直接さらされる事態に陥ったから。その中で冷静さを保っていたのが池内だけでは、マークやポジショニングがままならなかったのも当然だ。こういった局面でこそ「同じ絵を描いて」ラインをコントロールすることが必要なのに、曽田や和波のように右往左往して、やってはいけないことを繰り返すようでは恐ろしくて最終ラインは任せられない。この15分さえなければ、満点をつけてもいいような内容だったのだが…。

選手寸評
 DF#4 曽田雄志
 組み立ての意識が低く、DFへの横パスかFWへの精度のないロングボールしか出さない。また、クリアでも味方につなごうという意図が全く見えず、ほとんど相手に渡していた。判断が悪く、周囲も見えていないのだろう。また、今に始まったことではないが、終盤のマークやポジショニングも滅茶苦茶だった。
MF#11 相川進也
 クサビに入り、飛び出してはボールを引き出す。この動きを繰り返すことによって味方にスペースをつくり、自らの得点にもつなげた。また、周りも見えており、高い位置でのキープから再三好パスを配球していた。
MF#29 西谷正也
 サイド突破にこだわらず幅広く動き回り、FWに近い位置で数多くボールに絡んでチャンスを作った。ただ、コンビネーションが合わない場面もあったので、修正が必要。また、守備面での貢献は最小限であるため、今後は彼が動いたスペースをどうカバーするのかが重要になってくるだろう。もちろん、早々に電池切れを起こしたフィジカル面の改善も求められる。
FW#17 清野智秋
 前線で起点となり、シュートへの意識も高かった。守備も怠ることなく、攻守にわたって徳島の最終ラインにプレッシャーを与え続けた。
FW#13 中山元気
 勤勉さには敬意を表するが、4、5回あった決定機をことごとく外した。いくら質の高い動きをしても、この技術レベルでは苦しい。また、ポストプレーヤーとしても技術的に難があることをあらためて証明してしまった。

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2005J2#33 京都4-0札幌@西京極総合運動公園陸上競技場

 京都散歩を楽しみたいのであれば、ピッチの外でやってほしかった。現状のメンバーでは何も生み出すことができない、ということがこの数試合の内容から明らかになった以上、そろそろ人を変える決断も必要になってくるだろう。同じできないのであれば、サテライトと総取っ替えするぐらいのドラスティックさがあってもいい。
 自分の論理で枠を決め、そこから外れる者にはチャンスらしいチャンスを与えない傾向がある、柳下氏の監督としての力量が問われるところだ。事ここに至るまで、トップの選手たちに何の刺激も危機感も与えることができなかった責任の一端は監督にもある。気の抜けたプレー、ありえないミス…。練習で指摘していてもできない、と言うのであれば、そういった選手は起用すべきではないのではないか。他に人がいないというのであれば、それを修正して試合に臨ませるのが監督の仕事であろう。「試合でミスをしないと覚えない」といった内容の発言もあったが、プロの興行をそんなものに充てられては、観客はたまらない。昨シーズンから、何度同じミスを犯せば覚えるというのか。

選手寸評
MF#29 西谷正也
 和波との最大の違いは責任逃れのプレーをしないこと。常にゴールに向かうスペースを意識してプレーを選択するため、チャンスに絡む数は背番号7とは比べ物にならない。また、リスキーなボールの失い方をすることが少ないので、走れなくてもチーム内で機能させることは難しくないだろう。

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2005J2#32 札幌1-3福岡@厚別競技場

 3点負けていて、交代策も「攻めろ」とのメッセージのこもったもの。前に人数をかけるのは当然のことだ。問題はその先にある。いくら人がいたところで、ボールホルダーが周囲を全く見ずに独りよがりな、しかも抜ける可能性のほとんどないドリブルに終始し、簡単に奪われる。その繰り返しだ。もっとも、フリーランニングをしている選手も存在しなかったため、周りが見えていたとしても同じ結末になっただろうが。
 結局、大半の局面で、前に出た人数の大半は「死に駒」となり、カウンターを食らいやすくなる。いついかなる時にもボールホルダーに近づいたり追い越してはいけない、というルールでもあるのだろうか。札幌の攻撃が閉塞状況に陥ることが他のあらゆるチームより多いのは、ここに原因がある。攻撃でリスクを恐れ、守備で平気でリスキーなプレーを選択するのだから、まるで逆である。やはり、このチームの選手には自分で判断する能力が欠けていると判断せざるを得ない。守り方から攻め方まで、果てはシュートの決め方まで監督に教えてもらわないとできないのではないか、とさえ思わされる。
 失点については、行くべきところで行かないことを、1試合の中で何回も犯したのだから、当然の報いだ。これについても、「守れ」と言われれば守れるようにはなったが、押し込んでいる局面で反転攻勢をかけられたときに集中力を失ったような失点が多い。総合的にピッチ上の状況を判断し、チームをコントロールできる人材が存在しないことの証明だろう。経験不足は言い訳にならない。このチーム、このメンバーでで約2年にわたって80試合もこなしているのだし、そもそもできる奴は最初からできる。中にいないのなら、外から連れて来るしかあるまい。
 ここ数試合、同じような形で同じようなミスを犯し、すべきことをせずにやられている。チームコンセプトの原点に返って、必要なことを愚直にこなさないと立ち直れないだろう。また、それができないのであれば、今座っている椅子を失うだけだ。臆病者は必要ない。選手寸評MF#7 和波智広
 必ず止まった状態でボールを受け、横か後ろにしかパスを出さない。その上、押し込んでいて前方にスペースがある局面で、ボールホルダーの斜め後方からフリーであることを主張し、スペースにパスを出されて文句を言う場面まであった。「ムービング」という言葉を忘れてしまったのだろう。守備でも小手先の軽いプレーから2失点目に絡んだ。代わりが物理的にいないポジションとはいえ、そろそろ首筋が寒くなってくるはずだ。また、そうでなければ健全なチームとはいえない。MF#16 鈴木智樹
 田畑に守備を一任できる分、前に出られる場面が増え、何本か惜しいクロスやシュートを放った。後半、ワンボランチになった後も展開のみならず前に出る意欲を失わなかった。ミドルは、狙いは感じられるが枠に飛ばしてほしいところ。

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2005J2#27 山形1-0札幌@山形県総合運動公園陸上競技場

 敗因は、失点ではない。点を取らなかったことだ。「堅守に阻まれた」とかの類ならまだしも、精度のないロングボールを濫用し、コントロールミス、パスミスを連発し、打てるところで横パスを出すとあっては、得点することを放棄したようにしか見えない。1試合これを続けたのだから、集中力が一瞬途切れたからといって、守備陣を責めるわけにはいかない。
 下がり気味で守備重視の戦略ではあったが、かといって攻めなくてもいい、というわけではない。本来であれば、ボールを奪ったときには周囲の選手はそのままボールホルダーを追い越して前方のスペースに出て行って攻撃に関与しなければならない。ところが、札幌の選手はそうではない。数的優位をつくってボールを奪うことはできているのに、スペースを突くどころが前に出ることを怖がっているかのように突っ立っているだけだった。これでは横や後ろにしかボールが動かないし、縦への加速もできない。そもそも、この動きの積み重ねによって相手ゴールに迫るのがこのチームのコンセプトではなかったのか。
 対照的に、山形の選手はその動きを繰り返していた。その後の局面でミスが出たので決定機にこそ至らなかったが、どちらが相手にとって脅威となるかは明らかだ。臆病なのか、ボールキープだけで満足しているのかは知る由もないが、いずれにせよこのスポーツは点を取らないと勝てないようになっている。すべきことの半分しかしていないのでは、勝機が遠のくのも当然ではある。

選手寸評
MF#14 田畑昭宏
 中盤を幅広くカバーし、特に山形のキーマンである大塚には周囲と連携してほとんど仕事をさせなかった。組み立ては鈴木に任せて、自分は前に出てシュートを狙っていった判断も良かった。
FW#13 中山元気
 前を向くのはチェイシングの時だけ。攻撃時は必ずゴールに背を向けてプレーし、出鱈目なロングボールばかりだったとはいえ競り勝つことができず、低いボールも簡単に失う。ゴール前でボールを受けて、前が空いていてもバックパスを選択する。FWとしての自覚はあるのだろうか。理解し難いメンタリティーの持ち主だと解釈せざるを得ない。
FW#30 デルリス
 中山との距離感が滅茶苦茶で、コンビの体をなしていなかった。ただ、来る可能性の著しく低いフリックオンを拾うために走り回るよりは自分へのロングパスに期待した方が賢明だ、と思っていたのかもしれない。また、彼の本来のスタイルは下がって叩いて、ゴール前で勝負、というもののはずなのに、クサビに入って叩こうにもサポートがなく、自分で突破を狙わざるを得ない状況に追い込まれている。そういった力がある選手ではないので、悪循環だ。特性にまったく合わないタスクを与えられているのか、それとも周囲の選手が怠慢なだけなのか。いずれにせよ、彼本人にとっていいことは何一つない。監督や周囲の選手に、彼のスタイルを生かしながらチームに融合させる気がないのであれば、放出も視野に入れるべきではないか。これでは才能の浪費にほかならない。

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2005J2#31 札幌0-3鳥栖@厚別公園競技場

 1点目は仕方がない。というのは、組織に問題があって崩されたわけではなく、単純に属人的なミスであった、という意味。当事者が反省して次に生かすしかない。もっとも、これまでの彼のプレーぶりを見ているとそういった作業が為されている形跡がない。つまり、同じ性質のミスを犯し、同じ性質の言い訳をしている。「ミスが出るのは当然」らしいが、GKにこれだけ致命的なミスを何試合かに1回の割合で犯されては周囲はたまったものではない、ということだけは肝に銘じるべきだ。
 チームということを考えれば、中盤がプレスを怠り、最終ラインの対応も軽過ぎた2点目と、GKが前に出てのクリアを受けた選手がボールをさらわれた3点目の方がよほど深刻だ。いずれも後半開始早々で、特に疲労があったとか、極端に前がかりになっていた、というわけではない。それなのに、前半の彼我の出来からすれば同点、逆転も考えられた最も大事な時間帯に、誰一人として全く集中していなかったのだ。簡単にボールを与え、簡単に抜かれる。ボールホルダーを2人、3人で囲い込んでボールをもぎ取っていった鳥栖の選手の姿勢とは大違いだ。プロとして、プレーヤーとしてあるまじき失態であると言わざるを得ない。
 攻撃については、一言で説明がつく。下手なだけだ。キープもできない、パスも通せない、シュートを打つべき場面ではバックパス。そもそも、トラップすらままならない。復帰した砂川は下がり過ぎる悪い癖が出て、FWのサポートができずに金子や鈴木の使いたいスペースをつぶすだけ。これではいない方がマシだった。
 このチームの選手は、精神的に楽な時にはいいプレーができるが、この日のように苦しくなると何も考えられなくなる。事実、3点を失った後のプレーは攻撃(というよりフットボール)と称するのが不可能な代物で、マーカーに囲まれている選手にさばくことが不可能なパスを出し、仮に納まっても誰もサポートにも行かず周囲をウロウロしているだけ。サイドをいい形で崩してもゴールエリアには誰もいない。「精神的に切れている」ということを身を持って示したようなものだ。鳥栖の選手は楽だったに違いない。運動量が最後まで落ちなかったのも道理だ。
 今季のゲームを見ていても、彼らが監督に言われたことしかできないのは明らかだ。もし本気でトップリーグでプレーしたいというのであれば、自分で考えて、正しい判断を下せるようにならなくてはならない。こんな思考能力のかけらも感じられない試合をしているようでは、「J1」だ「昇格」だと口にすること自体、ちゃんちゃらおかしい。順位に踊らされる前に、自らがすべきことを完璧に遂行できるようにレベルアップすることを考えるべきだ。

選手寸評:入場料という対価を支払うに値するプレーを見せたものは皆無。従って、評価の対象にすらならない。
 

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2005J2#30 甲府0-1札幌@小瀬スポーツ公園陸上競技場

 このチームとしては珍しく、戦略通りに90分を運ぶことができたと言える。蒸し暑さもあったのか、前から行かずにある程度までゾーンを下げて、相手が自陣に入ってきてからプレスをかける。いわゆる「回させている」形で、守備の局面では単純に下がるのではなくラインを保っていたため常に数的優位を保つことができており、単純ミスもなく、失点する要素は少なかった。バレーの負傷退場が幸運だった面はあるにせよ、彼がいる間もそこまでボールを供給させていなかったし、集中を保つことさえできれば変わらない結果を出せたのではないか。
 攻撃では、早い時間帯に得点できたこともあって特に前半は見どころが少なかった。リトリートの意識が強過ぎた故か、ただ蹴るだけで前にボールが収まらず、サポートもない。そんな中、2トップだけで崩しかけた場面が何度か見られたのは収穫と言えよう。
 後半に入って、一部の時間帯はボールも人も動く本来の形で攻めることができ、急造CBと思われるアライールの裏を突いて何度か決定機を得たが、そこでも得点できない。終盤のカウンターの好機でも同様だった。この日については単なる選手の技量不足によるものだ。中山など、練習で見せるのとまったく同じような外し方をするのだから笑ってしまう。練習でできないことはやはり試合でもできないのだ。こうしてみると、やはり課題は攻撃ということになる。個々の技術の向上、後列の手厚いサポートなどを実現していかないと今後も心臓に悪い試合を繰り返すことになるだろう。
 ただ、普段とは異なったやり方で試合を運び、勝ち切ったことは大きな自信になるのではないだろうか。戦術的な柔軟性を得たという点でも今後につながる試合だったといえよう。

選手寸評
DF#3 西澤淳二
 開幕戦と同様、長谷川や石原のスピードについていけず、再三突破を許した。失点するとしたらここから以外にはあり得ない、と思わせるほどの惨状で、甲府も明らかに狙っていた。これだけ経験のある選手が何度も同じようなやられ方をするのはいただけない。位置取りなど工夫すべき点はいくらでもあったはずだ。
FW#30 デルリス
 前を向こうという意識が強すぎるのか、クサビを受けるや否や振り向こうとして何度もボールを失っていた。ただ、そういったプレーがうまく行った何回かは決定機を演出できていたし、それ以外でもいいタイミングで裏を狙ったり、視野の広さを生かしてサイドチェンジを決めたりと、コンディションの上昇とともに周囲との連携も向上しつつあるようだ。あとはゴール前で勝負できるような動きが欲しい。これができないと獲った意味がなくなってしまう。

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2005J2#29 札幌2-0湘南@札幌ドーム

 札幌の中盤の位置取りがよく、パスコースをほとんど塞がれていたとはいえ、湘南はやたらと最終ラインの裏にロビングを入れてくるだけ。かといってFWが執拗に裏を狙ってくるわけでもない。90分を通して明確な意図を感じる攻撃は数えるほどだった。それでも前半は札幌の最終ラインがマークミスを犯すことが何度かあり、決定機を与えてしまう。外してくれたからよかったようなものの、相手によっては致命傷を負うことになる。湘南が最初から最後まで中盤で下らないとしか言いようのないパスミスを連発したこともあって、いささか緊張感を欠いてしまったのかもしれないが、その雰囲気に乗ってしまってはいけない。
 攻撃では、中盤でボールを得ることが多く、三原や鈴木を起点として周囲の選手が動き回る形ができていた。ただ、トップにクサビを入れたときのサポートがほとんど相方のFW1人であることが多く、第3の動きも乏しいため、特に後半は一方的に支配しているにもかかわらず中央からゴールに直結するような組み立てができていなかった。もっと中盤の選手がFWを追い越してエリア内に飛び込むような動きが必要だろう。また、サイドは崩せていたが、中とのタイミングが合わなかったのか、余計な時間がかかってクロスを入れられない場面が目立った。結果としてシュートが相次いで華やかではあったが、苦し紛れな上に精度が低いのでは効果的とはいえない。
 組み立てはできるが、フィニッシュが決まらない(そこまで行かない)。1年前から課題が変わっていない。コンビネーションだのタイミングだのと言っている時期はとうの昔に過ぎているはずだ。いい加減、明確なフィニッシュワークの形を構築して、試合で表現できるようにしてほしい。

選手寸評
MF#2 岡田佑樹
 金子とポジションチェンジを繰り返し、右サイドを蹂躙した。ただ圧倒的な支配力とは裏腹に有効なクロスやシュートは少なかった。数打ちゃ当たる、というものでもあるまい。精度を上げる必要がある。MF#7 和波智広
 せっかくもらったパスミスを何度も「返却」するなどミスを連発し、ほとんど流れに乗れなかった。右サイドから攻めることが多かったのだから、ゴール前に詰めるなどの工夫が欲しかった。
MF#16 鈴木智樹
 オープンパス、勝負のパスと判断よく散らし、チームにリズムをもたらした。この水準を維持できれば、待望久しいゲームメーカーの誕生、ということになるかもしれない。守備でも粘り強いマーキングを見せ任務を全うした。ただ、何回か軽いプレーでボールを失うことがあった。注意力や集中力を失わないようにしてほしい。

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2005J2#28 水戸1-0札幌@笠松運動公園陸上競技場

 ポゼッションすればいい、というわけではない。横パスを繰り返せば繰り返すだけ、相手の守備陣形は固まってしまうのだ。ともかく、縦パスを入れようという狙いがなさ過ぎる。後ろで回してサイドに出すだけの攻撃では、脅威を与えることはできない。また、回している間にフリーランニングでスペースを突く動きも皆無に等しい。オン・ザ・ボールでしか動いていない。この試合に限ったことではないが、膠着状態に陥った時に打開しようという意図のある動きが少な過ぎる。同じ動きしかしなければ、相手も対処しやすいに決まっている。
 また、縦に出したところで、ロビング状の緩くて高いボールばかりではクサビとは言えない。言うまでもないことだが、パスが緩ければ緩いほど相手の守備には時間的余裕が生じ、楽になるだけだ。受け手の技量の問題はあるにせよ、もっと低く強いボールを入れて、相手のセンターディフェンスを動かしてスペースを生み出さないと怖がられる攻撃はできない。
 もっと致命的なのは、受け手が欲しいタイミングで必要な質のボールを入れることが、全くできていないことだ。スペースに欲しいのか、足元に欲しいのか。受け手のポジショニングもさることながら、出し手側の状況判断が稚拙過ぎる。普段の練習で何を考えて、何を話し合っているのか。練習でできないことが、試合でできるはずがない。確かに、練習を見ていても監督の指示は飛ぶが、選手同士が要求し合っている場面にお目にかかったことがない。いいタイミングで呼ばれても躊躇してボールを出さない場面が大半だ。これではタイトな場面で必要なプレーを選択できるはずもない。
 実際にピッチでプレーするのは監督ではなく選手なのだ。与えられたタスクをこなし、かつ状況に応じたプレーを選択できなければならないのに、タスクを守ることしか考えられていないように見える。能力の限界といってしまえばそれまでだが、その次に進めなければ自分が路頭に迷うだけだ。
 リスクチャレンジも少な過ぎる。前に出せる時に横や後ろに逃げることや、縦に出られる時に前以外を見ていることがあまりに多い。挑戦して失敗してもリスクが小さい状況でも、勝負できない。今季、練習を見てもゲームを見ても受ける印象だが、相手が嫌がることより、自分たちが楽な方を選択してしまうことが多過ぎる。何が怖いのか。何も失うものはないはずなのだが…。精神的に弱いだけなのだろう。だから、失点すれば下を向き、先制すれば下がってしまう。昇格なんていう夢物語を口にする以前に、この「敗者のメンタリティー」を払拭できない限り、戦えるチームは出来上がらない。選手の本能として、勝利への欲求、好プレーへの欲求がないはずはない。ただ、それを表に出さないと単なる臆病者に過ぎない、ということを肝に銘じて戦ってほしい。

選手寸評
GK#1 林卓人
 致命的なミスが2回。うち1回が失点につながった。レギュラーとしてプレーするのは今季が初めてだとは言え、危ないミスが多過ぎる。
MF#10 三原廣樹
 この10試合ぐらいの上里と比べ、そう質が低かったわけではない。むしろ上里にはなかったエリア内に飛び出す動きなど攻撃に幅をもたらすプレーもあった。ただ、動くことにこだわりすぎ、彼の最大の長所である勝負のパスがほとんど見られなかった。動くことは周囲に任せて自分がゲームをコントロールする、ぐらいの割り切りがあってもよかったのではないか。
FW#30 デルリス
 所在不明。ただ、本文でも書いたように欲しい時に欲しい所にもらえないことがかなりあり、その結果たまにボールが入ると強引なプレーを選択し、チャンスをつぶす悪循環に陥った。コンビネーションの問題もあろうが、横と後ろしか見ていない出し手側にも相当な責任がある。いずれにせよ、これだけ時間が経ってこれだけ合わないとなると、練習で何をやっているのか、という疑問を呈さざるを得ない。

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2005J2#26 札幌2-1仙台@厚別公園競技場 

 前半の大半は、中盤の動きが鈍く、ポジショニングも適切ではなかったため局面ごとに数的優位をつくれず、相手のクサビやセカンドボールへの対応でも予測が全くできていないため常に一歩ずつ先手を取られ続け、ほとんどの時間を自陣で過ごすことになった。当然、攻撃でもいい形でボールを奪えないことでボールホルダーが孤立し、個々のキープもままならないためボールを前に運べない。ここ数試合はずっとそうなのだが、やはりキープも突破もできる砂川の不在は大きいと言わざるを得ない。彼に似た特性を持った選手の起用も考慮する必要があるのではないだろうか。
 ただ、仙台もサイドに配置されているはずのリャン・ヨンギや村上が中央に絞る傾向があるのに、そのスペースをサイドバックが突く動きが見られなかったためサイドアタックを仕掛けられず、シルビーニョかバロンが絡まないとチャンスをつくれない。結果として中央突破主体の強引な攻撃に終始したためほとんど決定機を得られなかった。しかも、40分過ぎには早くもスタミナが切れたのか、中盤にスペースを与え、不用意なミスパスが増えてくる。決定機にこそ至らなかったが、札幌としては流れを呼び戻しかけた形で前半を終えることになった。
 後半開始から20分近くまでは、札幌のショータイム。一方的にボールを支配し、サイドをえぐり、クロスを放り込む。惜しむらくはタイミングが合わなかったりわずかにずれたりで得点できなかったこと。こういう時間帯をモノにできないと流れが移るのは当然で、バロンやシュウェンクに放り込むだけの単調な攻撃ながら、彼らの個人技もあって仙台が立て続けにセットプレーを得る。しかも、こういった時こそ慌てずにキープして組み立てればいいものを、札幌の選手はバタついてドカ蹴りを繰り返し、全部ボールを渡してしまう。このチームの宿痾なのか、何年も同じシーンを見せられ続けているような気がする。いい加減、悪しき習性には別れを告げてほしいものだ。
 それはさておき、シルビーニョほどのキッカーに何度も蹴らせれば合ってくるのは道理で、嫌な取られ方をしたFKからやられてしまう。これもこのチームの悪癖で、失点すると下を向いてしまってすぐに攻撃に移ることがない。この日も下らないパスミスと意図の分からないプレーを繰り返し、崩せそうな気配は全くなかった。
 それを変えたのが石井だった。彼の長所であるゴールへの高い意識と、それを可能にする技術。このプレー以外に有効な働きをしたわけではないが、交代選手としては十分すぎる、値千金といっていいワンプレーだった。ポストの跳ね返りを押し込んだ中山のシュートも簡単なものではなかったが、やはり同点ゴールの立役者は石井だろう。
 決勝ゴールについては、CKの時に仙台のディフェンスが必ずファーの選手をフリーにする。スカウティングで分かってはいたのだろう、最初からそこを狙ってはいたのだが、主にそのポジションに入っていた曽田がシュートや折り返しをミスしたり、キックの精度が低かったりでうまく行っていなかっただけだった。最後の最後にいいタイミングでいいボールが入ったことと、ずっとニアにいた池内が流れたことでマークが外れたことが「勝因」だろう。逆から見れば、ファーを狙われているのに修正を施さなかった仙台側のミスとも言える。
 悪い時間帯もあったが、第3クールの開始以降ではいい時間も一番長かった。問題は、そういった時間帯にどう得点をモノにするか。クロスやラストパスは当然だが、組み立ての最初のパスからおろそかにすることなく、的確なプレーを積み重ねることを意識してほしい。もちろん、悪い時間帯を耐えるだけではなく、流れを変えるようなプレーを考え、実行することも必要になってくるだろう。 

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2005J2#25 草津1-2札幌@群馬県立敷島公園陸上競技場

 特に前半は、褒められた内容ではなかった。先制した後、相手が出てきたときにラインが下がってゲームをコントロールできなくなり、再三危ない場面をつくられる。中盤センター3人の役割分担もあいまいで、ポジショニングが適切でなかったため、広大なスペースを与えて危ないパスの供給を許していた。
 しかも、後半戦が始まってからずっとこんな調子で、しかも途中で修正することができないため、ひたすら耐えて相手のスタミナ切れを待つ以外になくなる。それで耐え切れればいいが、そうではない場合に致命的なダメージを受ける可能性がある。正しいポジショニング、マーキング、引いては1対1で負けない、ということをもう一度徹底すべきだ。攻撃でもFWが中に入り過ぎてクサビに入れず、いい形をほとんどつくることができなかった。
 後半は草津のスタミナが切れたこともあり、ある程度目指す形でボールを動かしながら攻めることができていたが、不可解な判定も重なってなかなかフィニッシュには至らない。デルリスの動き出しがいいため、どうしてもロングボールを彼に送り込む形が多くなったが、相変わらず後ろの選手のオフ・ザ・ボールでのダイナミックな動きは足りないし、サイドの選手のポジショニングも悪い。こういう動きや遅攻を交えたりしていかないと、全て読まれてしまう。その辺の中盤とFWのコンビネーションは熟成の余地があるのではないか。また、ここの部分が完成に近づかないと、いつまでたっても得点力不足は付きまとうfだろう。

選手寸評
 FW#30 デルリス
 常にラインの裏とゴールを狙い続け、草津にラインを上げさせなかった。大半がオフサイドになったのは残念だが、繰り返していくうちにタイミングも合ってくるだろうし、パスの質も変わってくるだろう。

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2005J2#24 札幌1-2横浜FC@札幌ドーム

 何故、戦おうとしないのか。球際の争いで弱々しく尻餅をつくのは、常に赤いシャツだった。戦術だの戦略以前に、闘争心がないものに勝つ資格なぞあろうはずがない。ラッキーで入った1点だけで楽をして勝とうなんて、虫が良すぎる。フットボールを、観客を、なめているようにしか見えなかった。
 確かに、内容は徳島戦よりはマシだったかもしれない。少なくとも前半はサポートをしようという意思はあった。ただ、角度もタイミングも距離も出鱈目。これでは何もしていないのと同じだ。あれだけ練習で繰り返しやっていることの逆のことばかりするとは、札幌の選手の独創性も成長したものである。また、後列からスペースに飛び出す動きを誰もしていなかった。これでは引き気味の相手を崩せるわけがない。
 最終ラインは責められまい。中盤から前がフィルターどころがザルだったのだ。ボールをキープできず、奪うこともできない。しかも、奪われる場所が悪い。あれだけフリーの選手が次から次へと出てくる中、よく水際でしのいでいたと言うべきだろう。組み立ての面でも(当然のことではあるが)やたらと蹴らず、丁寧につないでいこう、という意思がみられた。
 そもそも、第2クールの好成績だって多分に偶然や幸運に助けられた面が大きかった。それでも、ここまで酷い内容が2試合続いたことはなかった。監督に言われた事すらまともにこなせない集団が、何か舞い上がっているように見える。昇格を意識するより、己のタスクを的確にこなすことをもう一度意識すべきだろう。

選手寸評
GK#1 林卓人
 致命的なミス。いくら遠い位置だったとはいえ、インプレーでボールに集中していなかったとあってはプレイヤーとして失格のそしりを受けたとしても反論の余地はあるまい。ここまで、そう多くはないが判断ミスが散見される。このポジションはそれが即失点につながるだけに、状況判断を磨いてほしい。
MF#7 和波智広
 所在不明。攻守ともにいるべき所におらず、何もしなかった。別にスーパーな働きを期待しているわけではないが、最低限の仕事ぐらいはしてほしい。

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2005J2#23 徳島1-1札幌@鳴門総合運動公園陸上競技場

 「幸運にも」「奇跡的に」勝ち点1を「頂いた」とでも表現すべき内容だった。ともかく、中盤は攻守ともに走らず、必要なポジションが取れない。トップはまともにボールを扱えない。最終ラインはマークミスを繰り返す。しかも1つ1つのパスやトラップは雑というより出鱈目と評すべき代物。それを90分間継続したのだ。そして、例によって先制したらズルズル下がる。数多の酷い内容の試合を見てきたが、これほど何も評価すべき点がない試合というのも珍しい。徳島の決定力不足に助けられただけだ。湿気なぞ、何の言い訳にもならない。それ以前の、フットボーラーとしての素養や心構えの問題だからだ。今の順位が偶然と幸運の賜物である、ということを選手は思い知ったに違いない。こんな試合をして、何も感じないようであれば「昇格」なんて口にするのはやめにしてほしい。

選手寸評DF#4 曽田雄志
 度重なるマークミス、セルフジャッジ、集中力の欠如、出鱈目なロングボール。CBとしてやってはいけないことを全てやった。また、羽地へのクサビをまったく抑えられず、バイタルエリアに大穴を開けて片岡の侵入を容易にした。何かを考えてプレーしているようには見えなかった。
MF#21 金子勇樹
 ポジショニングが中途半端で、DFとの間のスペースをがら空きにし、そこのケアも不十分だった。攻撃面でも前半は数多くボールに触っていたが、後半には姿を消した。
FW#17 清野智秋
 コンディションが良かったらしいが、何もしなかった。簡単にボールを失い、唯一の決定機は外し、追いつけそうなボールは追わない。フォアチェックもしない。70分も出場時間を与えられたのが不思議だった。
FW#30 デルリス
 この日の出来では、清野とそう変わらない。特にファウル欲しさにバタバタ倒れるのはいただけない。チーム全体が引いてしまった時間に出てきたのが不運だったのは事実だが、ボールをまともに収められず、軽いプレーを連発したのもまた事実。自分の特徴を覚えてもらうのが先決だろう。

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2005J2#22 札幌0-1京都@室蘭市入江運動公園陸上競技場

 前半は、そう悪くなかった。前から執拗に追いかけ、ボールを奪えば数的優位を保ちながらテンポよく回して攻め込む。ただ、ほとんど一方的にボールを支配していた割には横パスが多く、サイドが人数過多でエリア内に人数をかけられていなかったため、いいクロスが入ってもほとんどはね返され、得点につなげることができなかった。
 後半に入ると、京都が前に出てくる。札幌の選手には学習能力がないらしく、またしてもズルズル下がってしまう。それでも20分過ぎまでは集中を切らさず、中盤にスペースを与えながらも最後の局面では数的不利に陥らないような守備ができていたが、攻めにつなぐ段階で「バカの一つ覚え」と以外に形容できないようなドカ蹴り一辺倒では、また拾われて波状攻撃を浴びる。そうなれば、守備陣の集中力にも限界がある。致命的なスペースを与え、マークを外す。失点。これ自体は現状の力を反映しているに過ぎないし、致し方ないのだが、気に食わないのはそれ以降下を向いてしまい、ボールを追いにすら行かなかったことだ。最後の5分だけアリバイ的に攻める姿勢を見せても遅い。勝ちたいと強く思っているのなら、なぜ失点直後から前半のように前から行かなかったのか。ミスよりも何よりも、この消極的姿勢こそが問題だ。何試合も続けて同じ過ちを繰り返しているようでは、プロと称するに値しない。

選手寸評
MF#10 三原廣樹
 走らない、勝負のパスもない、キープもできない、守備もしない。存在感がないというか、絶好調だった砂川に比べると…。交代によって1人減ったに等しい。ここ数試合、全く持ち味を発揮することなくピッチ上をさまよっているだけだ。こんなザマでは存在意義はない。
FW#17 清野智秋
 必ずゴールに背を向けてボールを受け、前に向かおうという姿勢は見えなかった。今季のプレーを見ていると、ずっとこんな調子で、FWとはとても思えない。ルーキーの方がずっとFWらしい。
番外:DF#4 曽田雄志
 コメントを見ると、いったい何様のつもりなのかと思う。己のプレーが一定レベルに達していない、という自覚がないとしか思えない。まず万人が認めるようなプレーを継続して披露できるよう研鑽を積むべきだ。

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2005J2#21 鳥栖0-1札幌@鳥栖スタジアム

 収穫は、勝ち点3だ。スタンドは涼しかったがピッチ上は蒸し暑かったようで、双方とも早々に足が止まり、行ったり来たりの展開。その割に互いに崩しきった場面は少なく、鳥栖の選手が遠目から打ったシュートがポストに当たったりした程度。疲れがたまっているこの時期、ミッドウィークにこの条件下で試合をすればこういった内容になるのも致し方ないのか。
 裏返せば、勝利以外の収穫はゼロに等しい。前半はまだクサビのパスにも工夫が見られ、数的優位をつくりながら崩すような動きがあったが、後半に入って鳥栖が前に出てくるとズルズル下がって最終ラインから蹴るだけになる。当然、攻めの厚みは失われ、カウンターを食らいやすくなる。過去2試合の教訓はまったく生かされていなかった。
 特にこの日は前線の選手が入ってきたボールに関して体を張ることもなくあっさり失うため、後ろの選手の苦しさは倍増したに違いない。たまに収まっても今度はリターンが強すぎたり弱すぎたり、受ける選手が距離を詰め過ぎたりでうまくつながらない。練習はしているはずなので、技術や状況判断の不足が原因だと考えざるを得ない。ただ、ボールを失った後のカウンターに対しては概ねサイドに追い込みながら数的不利に陥らないような守備ができており、こちらのミス以外では危険な場面はそう多くなかった。また、打てるところで打たないなど鳥栖の選手の消極性に助けられる場面も多かった。
 内容的には、この何試合かと同様、次につながる要素はない。このような試合を続けていれば、そう遠くないうちに痛い思いをすることになるはずだ。痛い目に遭ってから思い知るのか、その前に気づいて修正できるのか。結果が出ていればいいというわけではない。そろそろチームとしての成長を問われる時期がきているのではないだろうか。
 
選手寸評
DF#4 曽田雄志
 空中戦に強いのはいいが、周囲が見えていないせいかボールが全て相手に渡ってしまう。これでは意味がない。また、西澤にも言えることだが、蹴るのであればせめて味方のいる方角に蹴ってほしい。余裕がある局面ぐらい「クリア」ではなく「パス」を望みたい。
FW#11 相川進也
 一つ一つのプレーが雑で、決定機に至りそうなプレーを何回かふいにした。トラップもポストワークも精度を上げる必要がある。

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2005J2#20 札幌3-1甲府@厚別公園競技場

 前週の山形戦もそうだが、札幌の選手はなぜ相手が前からプレッシャーをかけてくる時に下がってしまうのか。リトリートして相手の前線をコントロール下に置くのならともかく、中盤でのプレスを放棄してただ呼び込んでいるだけなので危険極まりない。しかも、最終ラインのディフェンスも軽いため、この日も深い位置で簡単に抜かれ続け、チャンスを量産される。相手が最後のところでミスを繰り返してくれたため1失点で済んだが、内容からすれば前半だけで試合が終わっていても不思議ではなかった。
 そういう状態になると全体を押し上げられなくなるため、攻撃も単調になる。単調というより、中山に向かって蹴るだけなのでフットボールの体を為さないことが大半だ。大体、ここ数試合、空中戦で相手のCBに負け続けている選手に向かってハイボールを連打している時点で芸がない。せめて低い球を入れるなどの工夫は欲しいところだ。
 苦しい時間帯に何もできなくなっては得点の確率は限りなく下がり、失点の可能性は果てしなく高くなる。局面ごとに数的優位をつくらないと組み立てができない方法を採っている以上、クサビを入れたりどこかでボールが落ち着いた時には無理にでも押し上げて相手にプレッシャーをかけていかないと悪循環に陥るだけだろう。
 ただし、90分間やられっ放しということは常識的には考えられない。事実、この日の甲府も前半終了が近くなるにつれ中盤のプレッシャーが緩くなり、札幌がいい形でボールを回して攻めることができ出していたし、後半開始から同点になるまではその流れのままで試合が進んだ。藤田の退場が大きかったことは事実だが、相手の動きが落ちたことに乗じて、遅まきながらも流れを引き戻すに値するプレーを札幌の選手がしたことも事実だ。その後、甲府が奈須を中盤センターに投入してプレッシャーをかけてきた時間帯も、前半とは違いラインを保って逆襲を狙うことができていた。
 もっとも、得点は全てセットプレー絡み。流れの中でいい形で崩した場面は片手で足りる程度で、支配している割にはフィニッシュに至る場面は少なかった。ただ、そういった場面のほとんどが中盤の選手の走り込み、サポートの動きによって生まれたことは今後のフィニッシュワークの構築に向けて示唆的だ。前の選手がスペースや時間をつくり、後列から走り込む。この形を誰が出ても数多くつくれるようになれば、もっと有効な崩しができるようになってくるのではないか。

選手寸評
MF#7 和波智広
 珍しくクロスの質は高かったが、動きは消極的でボールを引き出せるポジショニングができておらず、間接的に最終ラインに負担をかけた。仕事量も多かったとはいえない。
MF#21 金子勇樹
 「当たり前のことを当たり前にできる」堅実さは健在で、加えて何度か前線に効果的な走り込みを見せた。ただ、前半は守備面で機能していなかった。もっとも彼や西嶋のように個の強さがない選手の場合、周囲と連携して守ることが必要になってくる。その部分さえ確立されれば大きな問題にはならないだろう。

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2005J2#19 札幌0-2山形@厚別公園競技場

 2点を失った後、札幌の攻撃からはリスクを冒してでも点を取りにいこう、という姿勢が見られなかった。相手のプレスや最終ラインとの力関係を考えれば、もっと人数をかけて勝負に出ても良かったはずだ。普段通りのサッカーをするだけで残り15分から2点以上を奪うことは困難だし、それどころか空中戦に強いとはいえない中山の頭めがけて蹴るばかりで、しかもサポートにも行かずセカンドボールへの対応がことごとく相手より遅いのでは得点機なぞ得られるはずがない。リスクをかけることが教えられていないからできないのか、禁じられているのかは知らないが、いずれにせよ自分たちで頭を使ってプレーしていかないと、苦しいゲームをものにすることはできない。
 もっとも、内容にそう大きな差があったわけではない。双方とも中盤でのプレスを持ち味としており、それは機能していた。この得点差は、自陣ゴール前での集中力の差だろう。山形は最後まで集中し続け、札幌は2度切れた場面があった。それをモノにされた、ということだ。もちろん、その集中力を乱すようなプレーを札幌ができなかった(やろうとすらしなかった)点について、弁解の余地はあるまい。激しいプレスをしてくるチームは他にもある。次にそういったチームと当たった時にこの日の轍を踏まないかどうかに、今後の成績がかかってくるのではないだろうか。

選手寸評
MF#14 田畑昭宏
 つなぎの部分で判断が遅く、ミスを繰り返した上にプレスの餌食になり続けた。もともと攻撃面で多くを期待しているわけではないが、修正もできないのでは話にならない。

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FOOTBALL BATON

ミジンコの宿様よりいただきましたバトン。面白そうなので呻吟しながらやってみます。
1、Number of your soccer video (DVD)
  あなたの持っているサッカービデオ(DVD)の数
「エル クラシコ~バルセロナ ビクトリー」「チャンピオンズ・リーグ名場面集」その他欧州、南米のシーズンダイジェスト。あと、忘れちゃいけない「PRIDE コンサドーレ札幌激闘の軌跡」。計6本。
2、People who patronizes it now
  今一押しの選手(人物でもクラブでも何でも可)
西嶋弘之(札幌)…ただし、ボランチ限定。周りが見えるし、意図のあるパスが出せる。このポジションで使い続けて、連携が深まってくればピルロやシャビのようにチーム全体を操れる選手になれるかもしれない。
3、The GOAL I remained
  印象に残っているゴール
1994年アメリカ・ワールドカップ、ギリシャ戦でのマラドーナ。ペナルティエリアやや外の狭い地域で壁パスを連続させて最後はディエゴ。印象に残るゴールは数あれど、最も美しかったのはこれ。
4、Five players favorite of me, or that mean a lot to me
  好きな、または特別な思い入れのある選手5人
フェルナンド・レドンド…試合を支配するような威厳や気品を感じさせる立ち居振る舞いが印象的。一言で言えば、カッコいい。
ジョセップ・グァルディオラ…中盤の底から繰り出す、糸を引くような美しいオープンパス。背筋が伸びたキックのフォームも美しかった。
ルイス・エンリケ…プレーよりも何よりも(失礼)、どんな試合でも諦めず、チームを鼓舞し続ける熱いハート。まさに「闘将」。
ウィル…説明不要。随分楽しませてもらった。
三原廣樹…キックの質、パスの狙いどころなど札幌の他の選手とは明らかに別物。他の課題が山ほどあるのは分かるが、彼を使いこなせるようになれば大きな武器になるはず。
5、One-Five people to whom I'm passing the baton
  バトンを廻す1~5名
思い浮かばないので、このバトンはここで止めさせていただきます。

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2005J2#18 横浜FC1-2札幌@日産スタジアム

 札幌は90分を通してボールに対する1歩目が遅く、ルーズボールは全て拾われる。またバイタルエリアやボックス内でのマークは存在しないも同然で、再三にわたってフリーでシュートを浴びる。しかも、せっかく得たボールは何も考えずに蹴るばかり。気温30度を超すデーゲームという悪条件(他会場の気温を見ても日程設定のミスであることは明白だ。この時期にこういった気候になることを想定できないはずはない)であったことを割り引いても、お世辞にも褒められた内容ではなく、何点取られても不思議ではなかったし、ゴールを期待すること自体が間違っているような代物だった。「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」と言ったのは野村克也氏だったか。その伝で行けばまさに「不思議の勝ち」に当たるだろう。
 とはいえ、勝った方にもどこか「必然」は存在するはずだ。少ない好機を決めたことは間違いなくそのひとつとして挙げられるが、組み立てがほとんど存在しなかったチームが得点機を得られたこと自体が不思議だ。ただ、意図を感じられる局面は何度かあったし、それがいい形につながった、という解釈も可能ではある。
 守備では相手の技量不足に大きく助けられた。そうでもなければあれだけ甘い守備をして無傷で済むはずがない。こればかりは運が良かった、ということになるのだろうか。
 悪条件下で、所在地のハンディキャップを背負っているとはいえ、目指すものの一端すら表現できないのではプロとしての仕事を果たしたとはいえない。勝ち点3を得ることが最優先であるのは間違いないが、チームが置かれている状況を考えても、それだけでいい、というものでもあるまい。そろそろ内容のあるゲームを見せてほしい。

選手寸評
GK#1 林卓人
 11人の中で唯一、平均点のプレー。危ない場面は相手がほとんど外してくれたとはいえ、何度か枠に飛んできたシュートを確実にセーブした。立ち上がりは不安定極まりなかったキックも本数をこなすにつれ安定した。

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2005J2#17 福岡0-3札幌@博多の森球技場

 間違いなく、勝因のひとつは福岡に勢いがあった前半をしのいだことだ。ただ、勢いこそあったが福岡の攻撃はいつものポスト→展開→クロスといったものではなく、サイドのスペースにロングボールを蹴りこんでFWやウィングを走らせてきた。それもサポートが少なかったため実質的な脅威はセットプレーだけだった。しかも、この気温の中で運動量を必要とするプレーを選択したため、早くも前半途中から動きが落ちてくる。
 それで札幌が生き返った。そこまではプレスに遭い、中山めがけて不確実なロングボールを蹴るだけで好機らしい好機がなかったのが、前半ラスト10分ぐらいはパスをつないで何回かいい形をつくることができていた。
 後半に入っても何度か危ない場面こそあったものの、流れはそのまま。右サイドを鮮やかに崩して札幌が先制すると、何を思ったのか急に福岡が前がかりになる。まだ9分。じっくり普段どおりのサッカーをされた方が札幌としては守りづらいし、嫌だったはずだ。しかも、前がかりになってもポジショニングが稚拙で、いるべきところに人がおらず逆に中盤でボールを失っては札幌のカウンターを食らう。それでも福岡のバランスの悪さは修正されることがなく、速攻からのFKでマークを外し失点。さらにカウンターを食ってもう1点。これで試合は終わった。福岡はパワープレーを仕掛けるでもなく、論理的に攻めを構築するでもなく、最後までちぐはぐなままで、札幌の守備陣に脅威を与えるには至らなかった。
 札幌は、最後まで守備の集中が切れなかったこと、攻撃では相手陣に広がった広大なスペースを有効に使えたことが好結果につながった。ただ、最終ラインは相変わらずポカが多いし、トップにボールが収まらず、次への展開ができないのも変わっていない。相手の自滅に助けられた部分が多分にあり、個々人のプレーが優れていたとは決していえない。今後の試合で、個としても組織としても質を伴ったゲームができるか、真価を問われることになるだろう。

選手寸評
MF#2 岡田佑樹
 砂川に前方のスペースを提供しながら、自らは幅広く動いて相手を撹乱した。先制点の時の相川の裏に潜り込む動きは見事。こういった動きが有効であることを身をもって知ったのだから、今後は左からのクロスに対しても斜めに飛び込んでくる動きが欲しい。
MF#19 上里一将
 左から右へ正確なサイドチェンジを連発し、前がかりになった福岡の守備をズタズタにした。キープ力も出色で、当たられてもボールを失うことなく、確実に次につなげていた。

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2005JサテライトリーグAグループ 札幌2-2千葉@札幌ドームオープンアリーナ・サッカーステージ

*2トップと両サイドがゴールに向かってプレーしていた。前日の4人とと最も違った点はここ。もちろん、両サイドの桑原と藤田については攻撃的にプレーすることによって後ろに広大なスペースができるのだが、得点するためにはこの程度のリスクは問題視すべきではない。バランスが必要になってはくるが、他の選手がカバーすればいいだけのことだ。後述するが、千葉の冒すリスクに比べれば物の数ではない。少なくとも、見ている分にはこちらの方がはるかに楽しい。
*相手が攻めに来た途端にラインがズルズル下がって中盤が存在しなくなる。しかも最終ラインのマーキングが甘く、エリア内でフリーになる選手が続出する。特に権東のプレーの軽さたるや…。2点で済んだのは奇跡的だったといってもいい。確かに普段の相手とは迫力が全く違ったがそれで逃げたのでは商売にならない。ただ、最終ラインと中盤の距離は途中から修正されていた。ベンチからの指示か、自主的な判断かは分からないが、それができただけでも進歩ではある。
*点を取りたければこれぐらいしなければ。2点目を失った後の千葉の攻撃への人数のかけ方は数的不利を全く感じさせないもので、マイボールにするや否や7人がゴール前に殺到してくる。その分2人しかいない守備は手薄になり、再三カウンターからピンチを招いたが、何もしないで負けるのであれば点を取りに行って負けたほうがいい、ということなのだろう。これがオシム流に付き物のリスクなのか。
*そして羨ましいのはそういった思想が選手全員に浸透していること。誰か1人でも怖がる者がいれば成就するものもしなくなってしまう。自陣ゴール前でマイボールになっても8人ぐらいが突っ立ったままだった札幌の選手の臆病さ、状況判断の鈍さとは対照的だった。これはトップの選手にも共通する部分。札幌の選手はこの日の千葉から、恐れること、後ろを向くことからは何も生まれはしない、ということを教えられたのではないだろうか。今後に生かしてほしい部分だ。

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2005J2#16 札幌0-0徳島@札幌ドーム

 確かに、全体的に仙台戦よりはマシな出来ではあった。特に組み立ての局面では運動量も多く、サポートやスペースをつくって、それを使う動きができていた。ただ、無得点なのは変わっていない。それはラストパスを供給すべきサイドとフィニッシュを担当するFWがお寒いプレーに終始したからだ。
 和波は抜け出す度に屋根に向かってクロスを打ち上げ、岡田に至っては存在を確認することすらできない。オフ・ザ・ボールでのポジショニングが滅茶苦茶で、ボールを引き出しようがない位置にいることが多かったのだ。FWはFWでポストの精度も確度も低く、ゴール前ではパスコースしか探さない中山、決定機を外しまくった相川、石井。いくら他の選手が奮闘したところで、肝心なポジションがこのていたらくでは点が入るはずがない。中山と和波についてはずっとこんな調子であり、そろそろ人を代えることも検討すべきかもしれない。
 守備については、特に前半は前週の後遺症か、最終ラインが下がり過ぎてバイタルエリアに大穴を開けてみたり、中盤でのプレスの際にボールサイドに人数をかけ過ぎて逆サイドががら空きになったり。CB陣の1対1での軽いプレーも相変わらずで、何度かヒヤリとさせられる場面があった。徳島がこういった部分を突くことができなかったため事なきを得たが、戦術眼のある選手が相手にいれば間違いなく狙われていたはずだ。懸命さが感じられたのはいいが、周りをしっかり見ることができていない印象を受けた。攻撃でもそうだが、味方の位置を把握して冷静な判断が下せないと的確なプレーの選択はできないだろう。
 内容からすれば勝つべき試合であったことに疑いの余地はない。にもかかわらず勝ち点2を失ったことを選手がどう捉えているのか。攻めではリスクチャレンジの意識が低いし、守備も淡白に見える。表情や態度に出す必要はないが、プレーで勝利や得点への気持ちを表現してほしい。

選手寸評
MF#6 西嶋弘之
 最も重要なタスクであるカバーリングをそつなくこなし、ボールを引き出しては確実なつなぎと意図の感じられるパスを使い分けて攻撃のリズムをつくった。砂川や上里が高い位置でプレーできたのも彼からの配球が安定していたから。多少判断がぶれる場面もあったが、初めてのポジションだということを考えれば上々だろう。
MF#8 砂川誠
 気持ちが感じられ、前半から走り回ったが持ち過ぎて周りを生かし切れない場面も目立った。また、飛ばしすぎの代償として後半開始早々からスタミナ切れを起こし、流れから姿を消した。サイドへの飛び出しもいいが、もう少しゴール前への飛び出しも欲しい。
FW#13 中山元気
 本文でも書いたが、一つ一つのプレーの精度が低過ぎる。ゴール前にいることが少ない上にシュートの意識も低い。守備ができるというだけで後半41分まで出続ける理由があったようには思えない。代わった清野の出来が悪くなかっただけに余計にそう感じる。一旦外して外から見させて、プレースタイルを考え直させることも必要ではないか。

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2002J2#15 仙台4-0札幌@仙台スタジアム

 恐らく、これより酷いゲームというのは存在しないだろう。この日の札幌は何もしていない。3連勝で勘違いでもしたのか、90分間歩き続けた挙げ句、プレーというプレーがことごとく軽い。集中力もない。プレスもマーキングもボールキープも存在しない。ボールも敵も味方も見ていない。相手ゴール前でいい形でボールを持ってまず探すのはパスコース…。あたかも前節のラスト30分のビデオを見るかのごとき絶望的な無気力ぶりで、危機的な状況にあった仙台の選手の気迫とは比ぶべくもなかった。仙台の選手には、赤いユニフォームが練習用のコーンに見えたに違いない。格好の餌食になったのは当然だ。

選手寸評:誰一人として評価に値するプレーをしなかったため割愛。悪かった点を列挙するだけでページが尽きてしまう。

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2005J2#14 札幌3-1草津@厚別公園競技場

 怠慢と、ゲームをコントロールしてクローズすることは全く別だ。確かに、3点目が入った時点で事実上試合は終わっていたし、草津には申し訳ないが、あまり歯応えがあるとはいえない相手だ。動きを落としたことについて非難はできない。ただ、必要最低限のポゼッションやプレッシングすらしようとせず、相手が攻めてくるのを水際ではね返しているだけの状態に陥っては、サボる意味もなくなってしまう。挙げ句に余計な失点を食らったのだから、なおさらだ。例えばミランのような巧妙な終わらせ方ができるのならともかく、成熟度も技量も低く、まだ必死に頑張らなくては対等に戦えないチームがやることではなかった、ということだろう。林の悔しがりようを見れば、よもや同じことを繰り返すとも思えないが、今度この日のような気の抜けた、集中を欠いたプレーを見せたら転落への道が待っていると肝に銘じるべきだ。
 試合内容については、草津の中盤が緩くCBのサイドのスペースもがら空きだったため、札幌はプレスからそのスペースを突くパスを繰り返すだけで容易にサイドを崩すことができていた。さらに、草津のサイドの選手の守備があまりにも軽く、簡単に突破できる。それでも右サイドはほとんど使えずじまいだったし、左サイドを突破してもクロスは虚空に消える。グループで崩そうという意識も高いとはいえず、相手に合わせてしまったとも取れた。少なくとも、完成度や意識の差を見せ付けるに至ったとはいえない。もっと目指すスタイルを完遂する姿勢を見せてほしかった。
 守備については、草津の攻撃がほとんど組織の体を為しておらず、ミスと最後の30分以外でほとんど危ない場面はなかった。ただ、そのミスがあまりに目立つ。特に曽田は前週に引き続き自分がゴールを背負ってプレーしている、という意識がないとしか思えないような珍プレーを連発していた。度重なるクリアミスに意味のないドリブル・・・。周囲にも迷惑がかかるということがまだ分かっていないのか。カバーリングや空中戦で威力を発揮しても、こんなプレーを繰り返されたら全て無に帰してしまう。西嶋にも妙なポカが何回かあったし、集中すべきところではきちんと集中してほしい。

選手寸評
MF#16 鈴木智樹
 持ち味のスペースを突くパスを繰り返し、それが草津の守備の弱点にぴったりはまって2点に絡んだ。その他でも堅実につなぎをこなして攻撃のリズムをつくった。守備ではスペースを埋めるなどの動きはある程度できていたが、厳しい場面での1対1などの局面はほとんどなかったため周囲との相互補完関係などを含めて評価は持ち越し。

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2005J2#13 湘南0-3札幌@平塚競技場

 監督や選手が言うほど、内容は悪くなかった。少なくとも、偶然や幸運ばかりで3得点を得たわけではない。湘南のポジショニングやマーキングが全体的に甘かったことを割り引いても、プレスからボールを奪い、スペースを使いながらボールを運んでフィニッシュにつなげることがある程度できていた。もちろん、中盤にスペースがあるのに誰も使おうとしない場面が多発するなど改善すべき点はあった。それでも、選手個々から「自分は何をすべきか」という意図は感じられたし、その結果として得点がついてきたのだろう。
 守備では、相手ボールになったときに下がり過ぎてゲームをコントロールできなくなったり、オフサイドに救われたとはいえマークを外したり、信じ難いようなミスを繰り返したりと褒められたものではなかった。また、加藤が動いたスペースに後列の選手が入ってきたときに、付き切れない場面が何度かあった。誰が見るのか、明確にしておく必要があるだろう。
 
選手寸評
MF#23 徐暁飛
 ポジショニングは改善されたが、攻撃のときにボールが足に付かずミスを連発、有効なプレーがほとんどできていなかった。1対1の守備については発展途上なのだろうが、現状では目をつぶらざるを得ないレベル。
FW#13 中山元気
 起点となる役割を相川に任せ、浅いDFラインの裏を狙い続けた。そのほとんどがオフサイドとなったことは問題だが、相手にプレッシャーを与え続けた。

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練習試合 札幌2-0道都大学

*グループ戦術がどこかへ消滅していた。大半のプレーで、関与するのは2人まで。連動性はほとんど見られなかった。パス&ゴー、アタック&カバーの関係など、ほとんどの選手が必要な動きを全くしていないのではチームが機能するはずはない。
*そんな中で役割を果たしていたのは相川と金子。相川は斜めや縦の動きでスペースを突いてボールを引き出し、得意の逃げる動きから得点も挙げた。金子は砂川ほどの打開力こそないがオフ・ザ・ボールの動きの質が高く、オーバーラップやインナーラップを繰り返して相手を崩そうとしていた。同サイドの徐がもう少しまともならば…。
*その徐。下がり過ぎ、上がりっ放しとポジショニングが滅茶苦茶。ボールがある場面、ない場面とも状況判断が全くできておらず、自分のサイドに攻守ともに大穴をあけた。使うのはギャンブルと言いたいところだが、リターンが見込めないのではギャンブルにすらならない。
*相手陣内深くでボールを失ったとたんに、2人まとめてサイドバックの位置まで退却する前半の(レギュラー組と目される)両サイド。おかげで中盤が3枚になってプレスが全くかからず、やすやすとボールを危ない位置まで運ばれていた。当然、攻撃に移る時も的確なサポートができずじまいで、サイドアタックが全く機能しなかった。後半の両サイドの方が、逆サイドの動向を見ながらポジションを取る、ということができていた。
*相変わらずボールが全く収まらない中山。清野のような軟弱さはないが、技術が足りないため、簡単にボールを失うという点ではそう変わりはない結果になる。ただ、急に巧くなるはずもないので、素早く、的確なサポートが必要になってくる。
*池内と曽田には依然としてかなりの差がある。全体を見渡したコーチングやフィードができる選手が入っただけで、急造と思われる後半のチームに一本筋が通った。西澤についても、徐の位置取りを修正しようともしていなかったが、いるべき位置に前方の選手がいないと苦しくなるのは自分。もう少し声を出すべきではないか。

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2005J2#12 札幌2-0水戸@厚別公園競技場

 まず触れなければならないのは、水戸が酷過ぎた、ということ。何をしたいか分からない上にあれだけミスを連発しては、試合になるはずがない。逆から見れば、そんな相手に特に前半、凡ミスを繰り返して数回の決定機を与えた札幌の出来も、決して良かったとはいえない。勝ち点3を得たとはいえ、内容はプアと言っていいレベルのものであり、ご祝儀程度にしかならないだろう。次節以降の戦いにこそ、真価が問われることになるのではないか。
 そんな中でも、改善された点は特に攻撃面でいくつかあった。まず無意味なロングボールが減り、クサビは足元か胸の高さに蹴ろうという意識が見えた。また、サポートの枚数や角度も良くなっていた。その分トップにボールが全く収まらなかったり、つなぎの段階でのミスが多発したりといった問題も見えてきたが、ここ数試合の何もない状況に比べればずっとマシだ。いずれも昨年の終盤戦にはある程度できていたことで、積み重ねによって解消される類のものだろう。とはいえ、組み立てのイロハのイの部分だけに、悠長なことは言っていられない。プレスからのハーフカウンターを志向するチームと対戦した場合、こういったミスは致命傷になり得る。早急な立て直しが必要であることは間違いない。
 守備面では、自陣深くでのお粗末なプレーがいくつもあった。セットプレーでの甘いマーキング、ロングボールに対して目測を誤る、「お見合い」して相手にボールを渡す…。相手に決定力のある選手がいれば数点は失っていたに違いない。強風というエクスキューズはあるにせよ、集中力を欠くのにも程がある。中盤での不用意なボールロスト以上に危機的な欠陥であり、個々人が基本から見直す必要があるだろう。

選手寸評
GK#1 林卓人
 試合勘が戻りきっていないせいか、果敢と無謀は紙一重、ということを身をもって示すような飛び出しでスリルを提供した。ただ危ないシュートはほとんどなく、当然セービングの機会も少なかった。最終ラインとのコミュニケーションが必要な場面もごく僅かだったため、真価が問われるのは次以降か。
MF#19 上里一将
 積極的にボールに絡み、エリア内への走り込みも再三見せた。過去の試合で見られた、右サイドにばかり流れて左足が使えない状況に自らを追い込むような場面もなく、左サイドにも頻繁に出没して攻めに厚みを加えた。

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2005J2#11 山形3-0札幌@山形県総合運動公園陸上競技場

 札幌の選手は、山形のボールホルダーに対して何をしたのか。見ていただけだ。あたかも、「囲みさえすればボールは転がり込んでくる」とでも言わんばかりだった。山形の選手は、たとえそれがファウル気味であっても、ボールへの働きかけを怠らなかった。山形の内容が良かったわけではない。勤勉な者と怠惰な者との間に生じた差がこの3点だっただけだ。言い換えれば、札幌は戦わざる者に勝者たる資格はない、ということを証明したに過ぎない。
 攻撃については、何も言うことはない。当然、申し分ないわけがない。手の施しようがない、ということだ。札幌の選手は、前線にエトオやアンリがいるとでも思っているのではないか。そうでもなければ、あの質もサポートもまったく伴わないドカ蹴りの理由を説明できない。きっちり収めて、サポートを繰り返して…という作業を愚直に行うことによって初めて相手を崩せるかどうか、というレベルの選手たちがこんなことをやっていたのでは点が取れるはずがない。止めることや蹴ることさえまともにできないのだ。楽をして勝てるような技量は己にはない、ということをいい加減思い知るべきだ。連戦の疲れなぞ、言い訳にはならない。言うまでもなく、相手も同じ条件だからだ。また、負けた試合の後に「練習から厳しく」という台詞を選手からも監督からもよく聞くが、日ごろから甘い考えでやっているから、こんな欠片ほどのやる気も感じられず、絶望感すら感じさせるような試合ができるのではないのか。口で言うだけなら誰でもできる。内容と結果で姿勢を示すのがプロではないのか。

選手寸評:評価に値する者が誰もいない。理由は上記の通り。

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2005J2#10 札幌1-0横浜FC@札幌ドーム

 徳島戦のラスト10分で噴出した、精神や個人戦術の問題は概ね個々の中で消化され、解決されていたようだ。終盤になって横浜がお決まりのパワープレーを仕掛けてきても守備陣はマークを見失ったりすることなくはね返し、前線の選手はスペースでボールを引き出してキープしながら時間を稼ごうという姿勢が見えた。ただし、それを完璧に遂行できていたわけではない。まだラインが下がる傾向があったし、不必要に焦ってあらぬ方角に蹴ってみたり、キープもままならずあっさりボールを失う場面も数多く見られた。また、クロスやロングボールに対する対応を誤らなかったことは評価できるが、横浜の攻撃が迫力を欠いていたことは割り引いて考えなくてはならないだろう。
 そもそも、終盤に息苦しい思いをするのは中盤を支配しているにもかかわらず点が取れなかったからであり、この点についてはさしたる改善は見られていない。サポートの動きは依然として乏しいし、和波が戻ったことによって左サイドの動きは戻ったが、和波が動いたスペースに誰も入っていなかったためにいい形でそこを使えない場面が見られるなど、まだコンビネーションには難がある。右は砂川がうまく絡んで機能し出しているだけに、上里、三原らの働きに期待したい。また、後列やサイドからのゴール前への飛び出しがないので、せっかく工夫のあるクロスが入っても中の枚数が足りず、ことごとくはね返される。曽田のゴールがまさにその形だったことは、こういった動きの有効性を示しているのだが…。足元で受けて抜けようという動きはあったが、フリーランニングでの縦や斜めの飛び出しも欲しいところだ。
 ともあれ、喉から手が出るほど欲しかった結果を出すことができたことによって、精神的には間違いなくポジティブになれるだろう。次節以降、より積極的なプレーを見せてほしい。

選手寸評
MF#7 和波智広
 特に動きに故障の影響は見られず、彼が不在の間停滞していた左からの攻撃を活性化した。ただ、トラップなどの基本技術の拙さも変わっておらず(当然だが)、好機を何回かため息に変えた。途中で足が止まったが、病み上がりだということを考えれば致し方ないだろう。

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2005J2#9 徳島1-1札幌@徳島県鳴門総合運動公園陸上競技場

 逃げては勝てない。下がりながらラインを保ってスペースを消す戦略的リトリートならともかく、ただ下がるのみでボールホルダーにアタックにも行かず自陣ゴール前に張り付いているチームにとって、10分というのは失点するのに十分な時間だった。昨年の天皇杯では同じ状況でゲームをコントロールしようという姿勢が見られたのだが、この日は皆無。精神的に後退しているということなのか。
 ただし、最大の問題は1点しか取れなかったことだ。徳島の最終ラインは得点シーンに象徴されるように明らかに斜めや横からのボールへの対応に難があり、さらに計算がしづらい風向きであったにもかかわらず中山目掛けて蹴るのみ。しかも、競り勝ったところで誰も的確な距離や角度でサポートしていないため次につながらない。また、サイドに展開しようにも、左サイドに入った2人が揃いも揃って消極的なプレーに終始し、攻撃に関与できていなかった。もっとも、右サイドに渡る場面も数少なかったわけで、サイドを使おうという意図がチームとしてあったかどうかすら疑問ではある。
 札幌のフットボールの志向性の特徴としてボールを引き出す動き=サポートの連鎖があるが、この数試合それがコンスタントに見られなくなっている。動きもないことが多いし、配球側の状況判断の悪さによって無駄走りになっていることもある。確かに中山のタスクはポストワークなのだが、ロングボールを確実に競って落とすほどの高さはなく、低いボールをきっちり収めて時間をつくることにこそ特長がある。目指す形には、むしろこちらの方が好都合なはずだ。「出すところがないから蹴る」というのでは素人と変わりがない。後方の選手が前を動かしながらゲームをコントロールするのがコンセプトではなかったのか。
 守備については後半35分までは問題なし。局面ごとに数的優位をつくり、一発で取れなくても次かその次では取れる。徳島のチャンスはほとんどがこちら側のミスによるもので、崩された形はほとんどなかった。ただ、奪った後に攻撃につなげようという意識が奪った側にも前線の選手にも希薄で、選手間の距離が近すぎたり遠すぎたりでまともに次につなぐことができていなかった。守備と攻撃は連動しているものだ。いい守備はこの数試合ずっとできているのだから、いい攻撃に移ることができていいはずなのにそれができない。選手たちがいまだにチームのコンセプトを理解していないとは思いたくないが、あまりこの状況が続くようだとそう解釈せざるを得なくなる。個々のタスク、チームとしてすべきことを再確認した上で次節以降に臨んでほしい。

選手寸評
DF#4 曽田雄志
 ゲームをコントロールしようという意識が見られず、ボールを持てば出鱈目に蹴り、守っては集中を欠いてクリアをことごとく相手に渡す。意識の低さは得点後により顕著となり、ラインを制御できなくなってただの「守る人」に成り下がった。改善点がずっと変わっていないというのは、どういうことを表しているのだろうか。
MF#19 上里一将
 アシストこそ記録したが、それ以外では前に出る気持ちがまったく見えず、挙げ句に凡ミスを繰り返す。このポジションで勝負のパスもなく、追い越したり、流れたりという動きも乏しいのであれば、三原に同じ時間を与えた方が攻撃面では何倍も有効な仕事ができるだろう。
FW#11 相川進也
 ボールを引き出して起点になる動きと裏を狙う動きを繰り返し、ゴール以外にも再三好機に絡んだ。ただ、前節でもあったが、チャージに対して淡白に倒れることが多いのは減点ポイント。

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2005J2#8 札幌1-1福岡@札幌ドーム

 確かに、チャンスはつくれているし、決定機の数も増えてきている。間違いなく節を重ねるごとに得点に近づいてきてはいる。ただ、なかなか最後の一線だけが越えられない。
 この日も、早い時間に先制した福岡がゾーンを下げてカウンター狙いに切り替えたため、中盤を支配して再三サイドをえぐる。ところが、決定的と思われたクロスの先にはほぼ確実に人がいない。FWのポジショニングや動き方に問題があるのも事実だが、それ以前に枚数が少ない。本来であれば逆サイドや中盤の選手が飛び込んでくるべきなのだが、なぜか彼らはエリアを遠巻きにして守備に備えている。そのおかげでカウンターを食らいにくいのは事実だろうが、フットボールは点を取らなければ勝てない競技だ。常にいいラストパスといいシュートが期待できるのであれば3人で攻めるのも悪くないが、そうではない以上、チャンスと見ればゴール前に殺到するぐらいの思い切りがほしい。組み立ての段階ではあれだけ適切な距離を保ってグループで動けているのだから、ゴール前で同じことをするのもそう難しくはないはずだ。
 結局、点が入ったのは後半ロスタイム。やっとラストパスとFWの動きがシンクロした狙い通りの形が実現したのだが、それにこだわってばかりでは、毎試合のように隔靴掻痒の思いをすることになる。強引でもいいから、もっとシュートへの意識を持つべきだ。試合中に何度もあった、フリーでシュート以外の選択肢がないにもかかわらず余計な切り返しを入れてつぶされるような場面はなくしてほしい。
選手寸評
DF#15 加賀健一
 対人プレーではほぼパーフェクトで、山形や有光にほとんど仕事をさせなかった。状況判断が向上したことによって傑出したスピードがより生きるようになり、試合を重ねるごとに安定感が増してきている。
MF#6 西嶋弘之
 ポジショニングが低すぎ、DFラインに吸収されている時間が長かった。攻撃に出ても消極性ばかりが目立ち、組み立てへの関与もクロス供給もほとんどできず、シュートを打てばポスト直撃。本職のはずの守備でも簡単にサイドで吹っ飛ばされて失点に絡むなど、いいところなし。
FW#9 堀井岳也、#13 中山元気
 本文でも触れたようにポジショニングが悪く、クロスが来そうにないところにばかりいる。上がる場所や体勢を見て予測するぐらいのことはしてほしい。起点になるプレーは、ラフプレーに遭ってもきっちり体を張ってこなしていた。

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2005J2#7 京都0-0札幌@鹿児島県立鴨池陸上競技場

 立ち上がりから、中盤でのプレスのかけ合いでともにチャンスは偶発的なものばかり。前半こそ札幌は攻撃面では何もできなかったが、後半開始からしばらくは京都の中盤センターの運動量が落ちたことも手伝って波状攻撃を仕掛ける。ただ、そこでいくつか得ることができた決定機を決めきれず、途中から京都の選手交代でパウリーニョが中盤に下がって実質的な守備者が減ったころには札幌の選手も疲労困憊しており、ぽっかり開いたスペースを使って効果的な攻撃を仕掛けることはできなかった。逆に交代によってサイドを厚くした京都の攻撃に脅かされ、危ない場面をつくられることも多かった。とはいえ、決定機の数もそう大きく変わらず、内容もほぼ互角。スコアはともかくとしてドローは妥当な結果だといえるのではないだろうか。
 京都としてはサイドハーフとサイドバックによるシステム上のサイドの数的優位を生かしたかったところだろうが、田畑を筆頭に札幌の中盤がボールの出所に確実にプレスをかけていたため、それには至らなかった。また、アレモンやパウリーニョが流れたスペースに星や中払が斜めに走りこんでクロスやスルーパスに合わせる狙いもあったようだが、パスの質がいまひとつ。ラストパスについては双方ともに狙いどころが明確で、触ることができれば1点、という場面こそ多かったが、微妙にずれることによってGKのセーブやDFのクリアにあっていた。
 札幌については湘南戦よりははるかにゴールに向かう意識が高く、早めにクサビを入れる場面が多かった。プレスに遭ったりサポートが遅かったりでいい形はそう多くつくれなかったが、それができた時には効果的な攻撃ができており、今後はその回数を増やすことが課題になるだろう。
 札幌で目立ったのは特に攻撃の選手の基本技術の拙さ。トラップミス、ドリブルのタッチミスなどで数多くボールを失っており、キープして味方がサポートに入る時間を稼ぎたいところでも簡単にやられる。米田、斉藤の運動量が早いうちに落ちたおかげで危ない位置で失うことこそなかったが、11対11という点では大差は生じなくても1対1の局面ごとではこの差がずいぶん大きく見えた。高い位置で確実にボールが収まるようになれば、後列からも安心してサポートに寄ってくることができる。特効薬はないにせよ、ほんの少し集中したり、視野を確保しておくことによって多少なりとも改善の余地はあるはずだ。

選手寸評…各選手が与えられたタスクをほぼ遺漏なくこなしたため、特記すべき選手はいない。全般に集中力も高く、ばかげたミスからのピンチはほとんどなかった。あとは攻撃時の思い切りがもう少し欲しい。

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2005J2#6 札幌0-0湘南@札幌ドーム

 札幌は立ち上がりから常に中盤で数的優位をつくり、インターセプトの意識も高くほとんどのボールを高い位置で奪うことができていた。湘南もプレスをかけようとしていたが、三原と砂川を中心に適切な距離を保ちながらボールを動かしていたため、そう奪われることはない。奪われても、プレスに高い集中力が加わって自陣深い位置まで入られることはほとんどなかった。それは10人になっても変わることはなく、逆に前半から走らされ続けていた湘南の足が止まりだして札幌の方が相手ゴールを脅かすほどだった。
 今季最高ともいえる内容で勝ち点3も得点も取れなかったのは、フィニッシュワークにに問題があったからだ。プレッシングからオフ・ザ・ボールの動きやポジションチェンジを絡めたグループでの崩しが再三成功するなど、途中までは悪くない。ポスト、バーに2度も当たるなど不運もあったが、やはりクロスやシュートの精度が低かった。これを改善しないことにはいつまで経っても「いい試合」しかできない。個々の技術について早急な改善を求めるのは無理だろうが、昨年から大幅に選手が変わっているわけでもないのにコンビネーションが拙いままだというのは問題がある。キャンプで何をやっていたのか、という思いもあるが日々の練習で詰めていくほかないだろう。

選手寸評
DF#6 西嶋弘之
 試合の流れに乗り切れず、集中力を欠いたプレーを連発。致命傷を負わなかったのがせめてもの救い、といった惨状で、次節に向けて不安を残した。
MF#10 三原廣樹
 幅広く動いてボールを引き出し、散らしては自らはゴール前に入っていく。パス・アンド・ゴーを忠実にこなすことによってチームの流れそのものを変えた。もちろん、散らすだけではなく一発で裏を狙うパスも健在。砂川との位置関係や局面ごとの役割分担もうまくいっており、あとは60分程度しか持たなかった体力面が課題になろう。
MF#14 田畑昭宏
 中盤の深い位置での守備を一手に引き受け、最終ラインのカバーもこなす。得手とはいえない展開力や攻撃への関与の部分を三原と砂川に任せ切ることができたため、特長である守備能力を存分に発揮できていた。池内の退場とそれに伴う交代によって中盤が1枚減ってからは、攻守ともに獅子奮迅の働きを見せ、中盤を支えた。
FW#13 中山元気
 湘南のラフプレー(とそれを流し続けたレフェリー)もあったとはいえ、ボールを簡単に失いすぎる。前線の起点になれず、フィニッシュに絡んだ機会はわずか。ボールも足についておらず、FWとしては失格の出来だったが、執拗にフォアチェックを繰り返す守備意識の高さと運動量が10人になってから生きた。今度からは得点源としての貢献を期待したい。

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2005J2#5 水戸2-0札幌@笠松運動公園陸上競技場

 すべきことを何もせず、90分間サボり通した結果がこれだ。水戸のプレスが最後まで持続したのがその証拠。白いジャージはオリジナルポジションにカカシよろしく突っ立っているだけなのだから、水戸の選手はさぞかし楽だったに違いない。本来であれば何が悪かったかを具体的に指摘すべきなのだろうが、それが全てとあってはどうしようもない。プレーヤーとしての闘争本能も感じられず、やる気がないようにしか見えなかった。間違いないのは、フットボールと認識するのが不可能な代物であった、ということだけだ。昨年の終盤に見えたチームとしてのベースなぞ、跡形もない。身も心もオフの間にリセットされたようだ。同じレベルに達するのはまた12月になるのか?

選手寸評
DF#4 曽田雄志
クリアを確実に相手に渡し、何も考えずに出鱈目に蹴る。自陣深い位置での相手へのパスも片手では足りないほど。良かったことは、池内の必要性をあらためて認識させたことぐらいだろう。

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2005J1#3 横浜4-1新潟@日産スタジアム

 新潟は、いったい何をしたかったのか。集中を欠いて立ち上がり3分で2点を失ったこともそうだが、プレスがかかっていないのにラインを上げてロングボール一本で裏を取られまくったり、かと思えば7~8人が自陣エリア付近に引きこもった挙げ句にボールホルダーに対して1対1の勝負を挑む。もはやわけがわからない状況で、セーフティーリードを早々に得た横浜が省エネサッカーに切り替えていなければ失点はもっと増えていたかもしれない。
 攻撃面でも、サポートや追い越す動きが存在せず、ボールホルダー+1人の2人のグループでしか構成ができない。これでは海本幸やブラジル人選手が関与したときの独力突破に頼らざるを得ない。後半開始から上野を投入したことによって上野に当ててから展開しようという意識が見られたが、いい流れはつかの間。いつの間にか前線にブラジル人選手が張り付いて、後方から上がってくる選手のスペースを消してしまっていた。横浜の動きも決して良かったとはいえず、リトリートが早過ぎるなどで再三中盤に広大なスペースを与えていたが、低い位置でもサイドに追い込みながら数的優位をつくってボールを奪う動きはオートマティックの域に達しているようで、危ない崩され方はほとんどなかった。
 横浜の攻撃は、早々に2点を奪ったこともあって大島、アン、大橋の3人のところにボールが収まらなければほかの選手はほとんど上がってこなかったが、大島かアンにボールが入ったときの大橋のサポートは質、量、距離感ともに絶妙で、さらにそこからの展開が的確だったため少ない人数で攻めていることを感じさせなかった。中盤の下がり目に入っていた奥と那須がリスクが低い場面でも前に出ようという意志を見せなかったために、次の展開が手詰まりになった場面が数多く見られたが、それさえあればもっと厚い攻撃になっていたはずだ。

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2005J2#4 札幌0-3仙台@札幌ドーム

 間違いないのは、負けるはずのないゲームだった、ということだ。特に前半の仙台は戦術も戦略も秩序も存在しない、というどこかの代表チームのような状態で、練習通りのプレーができたであろう札幌が一方的に支配する。問題は得点できなかったことで、プレスがなかったためか持ち過ぎてはつぶされ、クロス、セットプレーの精度も問題外。しかもゴール前でフリーで持っているのに見ているのはゴールではなく横の味方。人数をかけているだけでそこら中にスペースを与えてくれている相手を崩そうという工夫は見られず(監督に言われていることはできつつあるのだろうが、状況に応じたプレーの選択ができていない)、前半を折り返してしまう。
 一般的に、これだけ拙攻を繰り返せば流れは変わるものだが、この日の仙台にはその力もない。後半の立ち上がりからプレスをかけようという意図は見えたが、組織的なものではなく全く脅威ではない。怖いのは偶然のみ…というところでそれが起こってしまう。しかも、レッドカード付きだ。ただ、まだ51分。相手の出来を考えても、取り返すことはそう困難ではなかったはずだ。ところが、ベンチが迷走する。様子を見ることもせず、失点直後に砂川を曽田に交代。これによって2つのマイナスが生じた。攻撃の起点を失って中盤でのボールの収まりどころがなくなったことが1つ。もう1つは信頼度が著しく低い選手が最終ラインに入ったことによって周囲が自信を持ってプレーすることができなくなったこと。これによって全体を押し上げられなくなり、バタバタしているうちに恒例となりつつあるセットプレーでの集中切れで失点。これで精神的に切れてしまったため、それ以降は論評の対象とはなり得ない。
 精神的な弱さを指摘することは容易なのだが、そもそもこのチームが現在依拠しているものが練習による蓄積と特定の選手のリーダーシップであり、10人になって戦術を遂行できなくなった(まだ応用できるレベルにはない)上に後者の核である池内を失った以上、それを求めるのは酷であろう。彼らが一人前のプロであれば堂々と指弾できるのだが、そうではない以上は…ということだ。もちろん、それだけのクオリティーを持った選手がほとんど存在しないという事実はプロのチームとして恥ずべきことなのだが、いないものは仕方がない。これを糧として高い意識を持ってもらうほかあるまい。

選手寸評
MF#14 田畑昭宏
 中盤の選手としては致命的なレベルでボールスキルが稚拙。(今に始まったことではないが)彼のところで攻撃の流れが切れていた。守備面での貢献は大きいのだが、それが攻撃の局面で相殺されている。本人のためにもチームのためにもDFに戻すべきだ。
MF#10 三原廣樹
 大分コンディションは上がってきたようで1カ月前に比べれば動きもよくなり、彼らしい狙い所のパスも見られたが、まだミスが多い。混乱しているところに投入された点については同情すべきだが、それを割り引いても物足りない。トップフォームに戻るまでにはまだ時間がかかりそうだ。

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2005J2#3 草津1-4札幌@群馬県立敷島公園県営サッカー・ラグビー場

 これほどの得点が入ったのは、ひとえに草津のディフェンスが滅茶苦茶だったからだ。ゴール前でスクランブル状態になるや否やパニックに陥ってマークを外すのだから、開幕から大量失点を続けて食らっているのもうなずける。もっとも、それ以前に守備組織ができておらず、ラインを引いて1対1のDFに任せるような守り方のため、技術があったり組織的に攻めることができるチームを相手にした場合、もっと悲惨な目に遭うであろうことは容易に想像がつく。
 対照的に、攻撃面では中盤で少ないタッチ数で回して早めに前線に入れていく、という意図が見え、クロスにも常時2人以上が飛び込んでくる。もっと得点できてもおかしくなかったとも取れるが、練習通りと思われるプレーを容易にさせたのは札幌の守備である。過去2試合と違って中盤でボールホルダーに対して数的優位をつくるまではいくのだが、囲んでいるだけで誰もアタックに行かない。これではその周囲にスペースを与えているのと同じだ。しかも最終ラインにおいてすら同じことを繰り返すのだから、甲府戦でも鳥栖戦でも見たような形で崩され(自主的に崩れているというべきか)、次から次へとクロスを放り込まれる。跳ね返してもラインが下がっているのでセカンドボールをすべて拾われ、ミドルを浴びる。もう少し精度と動きのシンクロが草津にあれば結果は逆になっていてもまったく不思議ではなかった。
 札幌は前半から動きが悪く、中盤のプレスが機能していないため最終ラインも下がる。挙げ句の果てにセットプレーで集中を切らして失点する。前述の通り相手の守備が壊滅的だったのと、中山と堀井の関係がうまく行っていたことが得点につながったが、相変わらずボールを引き出す動きやスペースをつくる動きが存在しないためチームとしての組み立てができず、お世辞にも褒められた内容ではなかった。ところが、後半に入るとそれがさらに悪化する。プレスをかけようともせずズルズル下がり、逆風にもかかわらずマイボールは出鱈目に蹴るだけ。そこに珍妙な判定と風の計算もロクにできない髙原のキックが拍車をかける。無失点で済んだのは奇跡だと断言してもいい。それぐらい悲惨な内容だった。草津には失礼な言い方になるが、もう少し個力が高く、組織的なチーム(つまり、ほとんどの相手だ)が相手なら10点近く失っていたかもしれない。
 この試合、勝ち点3以外の収穫は何もない。とてもじゃないが、こんな内容が続くようでは1シーズン戦えない。レアル・マドリーのように偶然と幸運に頼って勝ち点を稼げるほど個の能力は高くないのだ。まさか、天皇杯で何か勘違いでもしたのか。そろそろ目を覚ましてもらわないと、今年も昨年と同じ思いをすることになるかもしれない。

選手寸評
FW#9 堀井岳也
 フィジカル・コンディションが良好なようで、当たり負けもしないし、遠くからでも打つ、シュートへの意識の高さは移籍以来最高ではないか。中山が競った裏に潜り込む動きも冴え、再三好機に絡んだ。2得点はプレーの内容からすれば正当な対価といっていい。特に2点目はプレシーズンからずっと狙っていたエリア角からのシュートが実を結んだもので、鮮やかだった。
FW#13 中山元気
 2人、3人と付かれる場面もあったが、ポストプレーはほぼ全勝で、堀井や砂川にいい形でボールを渡せていた。また、ボールが来なくなった後半は自陣に下がって精力的に守備をこなしていた。前にいても無駄な状況下にあっては、正しい判断だったのではないか。

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2005J2#2 札幌0-1鳥栖@札幌ドーム

 敗因は、間違いなく髙原だ。GKは出たら触らなくてはならない。その原則を無視したプレーを2試合も続けられてはたまったものではない。前週のレビューで「しばらく見守るしかないのか」と書いたが、180分のプレーぶりを見る限り、見守るレベルにすらない。ほかにも出るべきではないところで出てみたり、出るべきところで出なかったりと危ない場面が何回かあった。ひとつのミスが失点に直結するGKの場合、猶予期間はそう長くはない。2試合続けてあのテイタラクでは、失格の烙印を押さざるを得ない。試合勘以前の問題だ。「ほかに選択肢がない」とも書いたが、プロのレベルでこれより状況判断能力の低いGKは存在しないであろう、という観点においてこの発言も訂正しなくてはいけない。
 もっとも、まともに決定機すらつくれずに勝つことができなかった原因は何もしなかった攻撃陣にあることは明らかだ。漫然とダラダラ回しているだけで、引いた相手ディフェンスをどう崩そうか、という戦略性、何が何でも点を取るんだ、という姿勢、いずれもないのではお話にならない。具体的には、トップにボールが入ったときのサポートが遅く、ルーズボールも拾えない。前週同様、誰かが持っても動き出そうとすらせずにボーッと突っ立っている。そこには「アクション」も「ムービング」もない。こんなのはフットボールではない。監督の指示がなければ何もできないのか。そうであればとっとと荷物をまとめて故郷に帰るべきだ。
 結局、昨年と何も変わっていないということか。むしろ後退しているのではないか。頭も体も使っていない。技術もフィジカルも相手より劣っているのに気迫も感じられない。昨年1年間、最下位を独走しておいてなおこれだけテンションの低いプレーができるというのは、ある意味驚嘆に値する。平たく言えば、頭が悪い、ということだ。金を払って見に来ている客を馬鹿にしている。こんな奴らにプロを名乗る資格はない。いい加減にしてほしい。

選手寸評
MF#8 砂川誠
 消極的。サイドに逃げてばかりでゴールに向かおうという意識も低い。プレーも軽い。FWの惨状からして飛び出す動きやシュートが最も求められるポジションなのに、このザマでは存在意義がない。
FW#17 清野智秋
 軽い。体を張るでもなく、ゴール前に飛び込むでもなく、ポストプレーもほとんど全滅で、バタバタ倒れていただけ。昨年、監督に「女の子みたい」と言われた意味をいまだに理解していないようだ。

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2005J2#1 甲府2-2札幌@山梨県小瀬スポーツ公園陸上競技場

 前半は惨憺たるものだった。権東が上がりっ放し、田畑が下がりっ放しでプレスをかけることができず、ミッドフィールドの中央に巨大なスペースを与えてしまう。甲府はボールホルダーへのサポートが速く、頂き物のありがたいスペースを存分に使いながら札幌の選手が寄せる前にボールを回して簡単に数的優位の局面をつくってしまう。特に岡田のポジショニングが中途半端だった右サイドが徹底的に狙われ、西澤、池内、田畑がカバーに入るが今度はそこでの守備が軽く(特に田畑)、簡単にクロスを上げられてしまう。CB2枚とボランチ1枚がサイドに引っ張られれば中央が薄くなるのは道理で、そこでは小倉やバレーがフリーかそれに近い状態で待ち構えている。オフサイドやポスト直撃に救われたとはいえ、これだけ崩されておきながらカウンターによる1失点で済んだのは奇跡的だとしか言いようがない。
 後半に入ると多少は中盤のポジショニングが修正されてプレスがかかるようになり、サイドを崩される場面は減ったが、それ以上に甲府の動きが落ちたのに助けられた感が強い。しかも、それにもかかわらず、セットプレーの流れで集中力を欠き、フリーでクロスを上げさせてのオウン・ゴールで失点したとあっては、本来ならポジティブな結果を持ち帰る資格などなかったはずだ。
 攻撃では、90分を通して何もできなかったといっても過言ではない。回すでもなく、裏を狙うでもなく、クサビをきっちり入れてから展開を狙うわけでもない。誰かがボールを持っても予測もサポートも動き出しもないため、ただ蹴る羽目に陥る。そこにはチームとして何をしたいのか、どういったイメージで攻めるのかといった意図や狙いは見られなかった。中山の不在は言い訳にはならない。ベースは昨年のうちにできているはずなのに、ほぼ同じメンバーがそれすらも発揮できていなかったのだから。当然、崩した場面は皆無で得点は相手GKのミスとセットプレー。しかも決定機といえるような場面もこの2回のみ。決定力が増したというよりは単なるラッキーだと言うべきだろう。
 この内容では悪い時期に逆戻りだ。違うのは、それに見合わない結果がついてきたこと。幸運があるうちに目指す形を取り戻さないと、昨年の轍を踏みかねない。やり方は頭には入っているはずだ。早急にコンディションを取り戻して(調整に失敗した時点でプロ失格、とも言えるが)それをピッチ上で表現できるようにしてほしい。

選手寸評
GK#28 髙原寿康
判断が遅く、飛び出すタイミングを誤ってはボールに触れないことを繰り返してゴールを危機にさらし続ける。ファイン・セーブもあったがそれ以上にネガティブな側面が目に付いた。試合勘の問題なのか、そういう選手なのか。選択肢がほかにない以上、しばらく見守るしかないのか。

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第11回Vリーグ 女子ファイナルラウンド JT・マーヴェラス3-2NEC・レッドロケッツ@東京体育館

 バレーボールの基本は、いくら時代が進んでもオープンアタック。事実、ほとんどの場合、苦しくなったときにセッターが第一に拠りどころとするのはサイドだ。そう考えた時に、NECの両レフト、高橋と仁木は技術的には素晴らしいし、コンビがうまく行けば見事なスパイクを披露するが、苦しいトスを打ちこなすだけの高さや強さは持ち合わせていない。ということはNECの守備を崩してレフトにブロッカーを集中させてしまえば、止められる確率は(例えば佐々木みきや大山加奈に対するときよりも)かなり高くなる。それを徹底的に実践したのがこの日の後半からのJTだった。
 もちろん、NECのセンターラインは全日本の杉山に190cmを超す河村とあって、脅威であることに違いはない。ただ、この2人や大友の速くて高い攻撃よりは、タイミングさえ合わせられれば上から押さえ込むことができるレフト線の方がまだ止めやすいはずだ。また、NECのセッター大貫はあまりセンターを使うのが得手ではないようで、サーブカットが崩されていたこともあったが、いいボールが返ってきてもオープンへの速い平行トスが多い。対戦相手の竹下との引き出しの多さの差は歴然で、JTのブロッカー陣にしてみれば余計に的が絞りやすかったに違いない。
 こうして、執拗に高橋と仁木をマークされていたにもかかわらず大貫のセットアップに大きな変化は見られなかったし、ベンチも力で押すことのできるアタッカーを入れたり、セッターを代えたりしようとはせず、ワンパターンの交代策に終始していた。人がいないのならともかく、人材の宝庫ともいえるチームなのだから、もう少し策があってもよかったのではないだろうか。

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04-05 uefa champions league round of 16 #1

Barcelona 2-1 Chelsea@Camp Nou
 前半のチェルシーは、確固たる意志を持って自陣に下がっていた。整然とした陣形、強靭で読みの鋭いCB、そしてマケレレ…。バルサはミスも目立ち、「回させられている」だけだった。とはいえ、キープされ続け、セカンドボールも拾えずに波状攻撃を浴び続ければ、着実に体力は消耗する。しかも退場者が出る。そうなると見た目は変わらなくても「下げられる」形になる。体力も集中力も限界とあっては、ポジションチェンジを繰り返しながら押し寄せてくるバルサの総攻撃を耐え切ることは難しい。最後の方は次々と真ん中を崩されながらも、個々の頑張りで守っていただけ。よく2点で済んだ、と言うべきなのだろう。
 バルサにしてみれば、次のスタンフォード・ブリッジの方が戦いやすいかもしれない。勝利を求められ、かつホームで戦うチェルシーがこの日のような超ディフェンシブなサッカーをすることは考えにくい。対するバルサの哲学は変わらないはずだ。「事実上の決勝戦」にふさわしい好勝負が期待できるのではないだろうか。

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プレシーズンマッチ 磐田1-0札幌@静岡県愛鷹広域公園多目的競技場

 守備については、上々の仕上がりと言っていいのではないか。ボールホルダーに対して確実に数的優位をつくり、ボールを取れないまでもディレイできる。前半は磐田のサポートも速く、つながれることも多かったが、いい形ではプレーさせていなかったので2つ目、3つ目で奪うことができていた。失点に関しては「アホらしい」という以外に適切な形容が見つからないような下らないもの。あえて原因を求めるとすれば集中力の欠如とコミュニケーションの問題であり、その点では昨年となんら変わるところはない。ただ、その他の場面では崩されることはほとんどなく、サイドを破られても権東やCBのカバーリングによって決定的なクロスを上げさせていなかった。また、ゴール前に抜け出されてもきっちり体を寄せてシュートを打たせないなど、問題の数秒以外は概ね集中力を保ってプレーできていた。
 問題は、そこからどう攻撃につなぐか、という部分。高い位置で奪った後にダイレクトに裏を狙う場面が昨年に比べ増えていたことは評価できるが、ポゼッションして攻めようというときにボールホルダーの判断が遅い上、周囲のコーチングが耳に入っていないことも多く不必要に横のドリブル、パスが入ったりするため高い位置でプレスをかけられ、後ろに下げざるを得なくなるシーンが特に前半目立った。ただ、前半の磐田は明らかなオーバーペースで、ほとんど何もさせてもらえなかったことに関しては致し方ない部分はある。事実、磐田の動きが落ちた後半の内容はほぼイーブンだった。
 また、中山にクサビを入れるまではいいのだが、サポートに入るべき砂川や堀井が適切な距離を取れておらず、中山がいいポストプレーを見せても、次につながらない場面が多く見られた。中山がサイドで受けたときには、特に左サイドで権東や和波が素早くサポートしていた。しかし、サイドでいい形ができても中央の人数が相変わらず足りないため、クロスを入れても跳ね返される。クロスの質自体はまったく可能性の感じられなかった昨年より向上している。あとは逆サイドや後列の選手がゴール前に入ってこれるかと、供給側と受ける側のコンビネーションだろう。
 天皇杯での対戦と比べるなら、質を量で補う部分が大幅に減り、組織としてのクオリティーは接近してきたように見えた。もちろん、磐田はチェ・ヨンスと藤田の関係が熟成段階なのか、いまひとつうまくいっていないなどコンビネーションやポジションチェンジによる脅威は減り、代わりにチェ個人、村井個人の脅威が積み増された形になっていたので、単純な比較はできない。ただ、圧倒的な個力の差を11人の掛け算で埋める、という点に関しては変わらないはずだし、その点では間違いなく進歩している。
 課題は、この日は相手ボランチの動きが乏しく常時1対1、2対1の場面が作れていたサイドの攻防で、J2スタンダードのプレスからサイドハーフとサイドバックで数的優位をつくることを狙う戦術に対しても同様のパフォーマンスを発揮できるか、ということになってくるのではないだろうか。

選手寸評
DF#5 池内友彦
 セーフティファースト、確実なクリア…CBとして当たり前のプレーを当たり前にこなしていただけなのだが、とてつもない安心感を感じたのは前の試合の同ポジションの選手が逆のことばかりやっていたせいか。声もよく出ており、プレーの選択ミスもほとんどなかった。もはや曽田を比較対象とすべきではない。
MF#20 権東勇介
 よく走り、よくボールに絡み、最終ラインのカバーも一手に引き受ける。ボランチに与えられるタスクを遺漏なくこなした上、和波とのコンビで頻繁にオーバーラップを仕掛ける。つなぎ役としてもまずまずで、充実したオフ、キャンプを過ごしてきたのがよくわかるプレーぶりだった。
MF#23 徐暁飛
 スピードを生かしたサイドアタック、クロスには大きな可能性を感じたが、守備では対面が村井だったことを差し引いてもポジショニングがあいまいで1対1にも難がある。周囲のカバーによって事なきを得たものの、リーグ戦になったら確実に狙われる。現状ではほかに右サイドの選択肢がない以上、致命傷を負う前にケアしておくべきだろう。
FW#13 中山元気
 安定したポストのみならず、反転して抜きにかかったり裏を突く動きにも冴えを見せた。周囲のサポートが的確であったならばもっと生きたはず。ただ、行動範囲が広すぎて前線を留守にすることも多かったので周囲とのコンビネーションを詰めておく必要がある。

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サテライト練習試合 磐田1-2札幌@静岡県愛鷹広域公園多目的競技場

 双方とも人数をかけて崩そうという意識が低く、しかも中盤でパスミス、トラップミスを繰り返して簡単にボールを失うため、行ったり来たりで落ち着かない試合内容となった。ゴールも合計3点のうち2点は直接FKで、90分を通しても崩す形ができたのは札幌の2点目のみ。これは石井が中盤でボールを奪い、相川にスイッチして野田、三原とつながっている間にファーに飛び込んでクロスを合わせた美しいものだった。ただ、それ以外の見どころは乏しかった。

選手寸評
DF#4 曽田雄志
 相変わらず。落ち着きもなく周りが見えていない。ラインコントロールもお粗末で、ずるずる下がって中盤との間にスペースを与え再三危ない場面を呼び込んでいた。(本人はやっているつもりのようだが)コーチングもまったくできておらず、周囲とのコミュニケーションにも難があった。
MF#10 三原廣樹
 相手GKのミスで入った1ゴールに加えて1アシストを記録したが、それ以外の仕事はしていない。動きが乏しく、パスミスも多かった。まだリハビリの途上、といった感じ。
MF#14 田畑昭宏
 前半はボールによく絡み、運動量も多かった。その分ボール扱いのミスも目立ったのはご愛嬌だが、動き自体は悪くなく病み上がりの選手としては上々。後半に足が止まったのは致し方ないだろう。

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04-05 Liga Espanola#18

Mallorca 2-2 Deportivo@Son Moix
 大久保について触れないわけにはいかない。結果を残しただけではなく、高い評価を受けるに値するプレーだった。左右に流れながら裏を狙い続け、ルイス・ガルシアとのコンビネーションも良好。セカンドトップとして申し分のない動きを見せた。その相棒も得手とはいえないはずの基点となる動きをこなした上でサイドからのチャンスメーク、フィニッシュワークと獅子奮迅の働きで、この2トップがチームに縦への推進力を呼び込んだ。それによってプレスも高い位置でかかるようになり(ここではデ・ロス・サントスがボール奪取、組み立てにハイパフォーマンスを見せた)、クーペルが狙いとするショートカウンターも効果が増していた。それだけにちょっとした隙を突かれての2失点はもったいない。
 デポルはマウロ・シウバの衰えがそのまま中盤の機能性の衰退に結びついている。あれだけ中盤にスペースを与えてしまっては厳しい。後釜を探すのか、方法論から変えていくのか。いずれにせよ容易なことではなさそうだ。

Atletico Madrid 0-3 Real Madrid@Vicente Cardelon
 アトレティコはグロンキアが完璧にはまった。フェルナンド・トーレス以外の選手の攻撃に移った時の縦への速さ。まさにこれこそが足りなかったパーツだった。サイド突破のみならず、中に入っても仕事ができる。逆サイドのイバガサも中に入ることを好むため、真ん中が厚くなりサイドバックにはスペースが生まれる。まさにいいことづくめ。ここまでは堅固な守備組織だけで戦ってきたようなものだったが、今後は攻撃面でも期待できる。また、チーム全体が前に引っ張られるような形になったため、マルセロ・ソサ、リュクサン、ペレア、パブロといった守備陣もプレス、インターセプトと常に前で勝負できるようになり、ことごとく競り勝っていた。内容からすれば、スコアは逆になっていて然るべきだった。
 勝者はレアル・マドリーではなくイケル・カシージャスと言うべきだ。人海戦術でエリア内を埋め尽くし、縦に蹴るだけの「部活サッカー」には何の魅力も戦略性も感じられなかった。むしろ部活呼ばわりしては部活に対して失礼かもしれない。しかも、それでもスペースを与え、局面ごとに数的不利に陥り、決定機を量産される。攻守ともに全く組織的ではなく、カシージャスの個人能力で勝っただけ。監督が代わろうと、偶然や幸運に頼るという点において何ら変化は見られなかった。

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2004シーズン総括(FW編)

FW#9 堀井岳也
終盤戦まで、走らない、打たない、競らない、無駄なファウルは犯す、といない方がマシなような状態。それ以降はフォアチェックはするようになり、体を張る場面も出てきたが、ゴール前で役に立たない、ないしは存在しないという点において大きく変わるところはなかった。FWがこれだけ試合に出ておいてプロ相手には1得点では、何を言われても反論の余地はない。
FW#11 相川進也
トップ下を務めている間は攻撃の起点として働くとともにファーに潜り込む動きを多用して貴重なゴールも挙げるなど万能型の面目躍如たる働き。トップとしても基準点としてはそれなりのプレーを見せたが、点を取るための動きが物足りない。ファーのマークが甘いことに味をしめたのか、(クロスが入ってこないのはあるにせよ)ニアで勝負する姿勢が薄れているような気がする。森山や中山、ひいては自分の高校時代をもう少し思い出してほしい。
FW#13 新居辰基
三原の速いクロスをニアで合わせるスーパーゴールでシーズンの幕を開け、サイドもこなすなど期待も大きかったようでいよいよ開花かと思わせるシーズンを送っていた。芽を摘んだのは自分自身。鳥栖が獲得するそうだが、人としてあるまじき行為を犯したわけで、過去の例を見ても謹慎期間として半年というのは短過ぎるような気はする。
FW#23 斉川雄介
独特のリズムのドリブルを持っているが、わかったのはそれだけ。出てきたと思ったらまた故障。フィジカルを鍛える間もなかったに違いない。まず1年間戦える体作りから。
FW#28 清野智秋
プロの試合にこれだけ出たことのなかった疲れが出たのか後半戦はノーゴールで、一時期はチャージを受けるや否やボールを手放してみたり、存在感を完璧に消し去ってみたりと普通なら出場機会を失うところだったが、物理的に試合に出られるFWが3人しかいないのでは使わざるを得ない。結果的にリーグ戦+天皇杯の全試合に出場することができたという事実は大きかったのではないか。シュート力やスピードなど、札幌のFWの中では抜けたものを持っているので、それをシーズン通して発揮する足がかりにしてほしい。

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2004シーズン総括(MF編3)

MF#24 上里一将
視野が広く技術も正確。最も魅力的なのは全身を鞭のようにしならせて繰り出すミドルシュートで、まずふかすことはなく、枠に飛ばないまでも下隅を確実に捕らえられる。フィジカル不足もあってトップ下での出場が多かったが、プレースタイルはアタッカーというよりオーガナイザー。前を向いた時の選択肢の多彩さを見ても将来的にはボランチか。
MF#25 桑原剛
ドリブラーとの触れ込みで、「向かっていこう」「抜いてやろう」という気持ちがプレーからも伝わってくる。ただ、田中達也や永井のように切れとタイミングで抜くのではなく、フィジカルコンタクトを多用するタイプのため当然のように苦戦を強いられた。サテライトではいいプレーができたのにトップで全然だったのは、それ以外にも状況判断が甘かったり、思い切りが悪かったり、といった要因もあったため。今の姿勢を失うことなく、全ての面でレベルアップしてほしい。
MF#29 金子勇樹
基本がしっかりしていて、当たり前のことを当たり前にできるのが持ち味だが、特徴がないのが特徴、という言い方もできる。マリノスで試合に出ていなかったためスタミナに難があり、故障もあってまだチームになじみ切れていない印象。組織の潤滑油として存在する以外にないタイプなので、どれだけフィットできるかが来季のカギ。
MF#30 権東勇介
最初はただガムシャラにやっている感じだったが、プロのレベルに慣れて戦術を理解しだすにつれ和波を追い越して前線に飛び出してみたり、インターセプトの意識が高まったりと、どんどんプレーの幅を広げた。フィジカルコンタクトがあまり得手ではないようなのでその強化と、いい左足を持っているのでクロス、シュートのみならず大きな展開にも期待。

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2004シーズン総括(MF編2)

MF#16 市村篤司
両サイドを務めていくつかのアシストとゴールを記録したが、それ以外となると試合での状況によるものもあるだろうが、上がってくる回数も少なく、自陣に引きこもっていることの方が多かった。裏を取る動きやクロスの精度などには光るものがあり、実際に結果も残していただけにもっと積極性が欲しかった。
MF#17 尾崎祐司
最後まで自分が何をすべきか理解していないように見えた。サテライトなどでも走らない、独り善がり、得意なはずのドリブルでも抜けない、と惨憺たる有り様で、そもそもなぜ獲得したのか、という疑問すら抱かせた。
MF#19 鈴木智樹
攻守にプレーが軽過ぎる。動く範囲が狭い上に運動量も少ない。展開力はユース時代から証明済みだが、それを発揮する機会も少なかった。攻守の要たるボランチを務める以上、「いいパスが1、2本あった」では困る。90分の中で質、量ともに伴った仕事をこなせるようにならないと厳しい。戦術理解、フィジカルとも大いに強化が必要。
MF#20 和波智広
試合をこなしていくうちに動きの質やポジショニングが劇的といっていいぐらいに改善され、終盤戦には攻守ともに昨季までとは別人のようなプレーを見せた。仕事量の割に決定機に至る回数が極度に少なかったのはキックの精度が低過ぎたため。鮮やかなワンツーで抜け出して、フリーで上げたクロスは虚空へ…という場面を何度見せてくれたことか。もっと工夫と練習を。
MF#21 鎌田安啓
サイドもボランチもそつなくこなしたが、それ以上のものは見せられなかった。プレーヤーとしての勤勉さは感じられたものの、サイドとしては突破力、ボランチとしては守備力が今ひとつとあってはトップでの出場は難しかった。

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2004シーズン総括(MF編1)

MF#2 岡田佑樹
悪く言えば本能だけでやっていた序盤戦と、監督に言われたことを消化でき始めた最後の方だけ好プレーを見せた。走力と突破力は折り紙つきだが、クロス、シュートは落第点。課題だった守備では天皇杯で村井、西を封じ込むなど成長の跡が見られ、動き方も身についてきているので、あとはキックの精度。
MF#7 三原廣樹
彼の負傷によって、チームは中盤でのボールの落ち着き所とパサーと優秀なプレースキッカーをまとめて失った。サイドとしては左足のキックこそ「さすが」と思わせるものがあったが、やはり運動量と突破力に難がある。視野の広さ、ダイレクトプレーの能力を生かすにはセンターが適任だろう。
MF#8 砂川誠
三原離脱の影響を最も受けたと言っていいだろう。スペースで受けるのが持ち味なのにボールが出てこないためボランチの位置に下がってのゲームメークまで行わざるを得なくなり、労働量は倍増して威力は半減した。それでも(少ないながら)総得点のほぼ半数に関与しており、攻撃の軸としての存在感は示した。個々のタスクが整理されてきた終盤戦には前でプレーできるようになっており、来季はゴールにも期待したい。
MF#10 中尾康二
昨季ほどの安定感がなく、無駄なファウル、異議などでカードの山を築く(同じカードでも昨季はプロフェッショナル・ファウルも多数あった)。ついにはピッチ外でレッドカードを突きつけられるに至った。私生活についてまで知ったところではないが、プレー面に限ってもネガティブな評価しかできない。
MF#14 田畑昭宏
ボランチとして、守備面では概ね破綻のないプレーを見せた。ただ、どうしてもボール捌きに難があるため攻撃の流れを停滞させることもしばしば。ショートパスだけではなく、もう少し大きな展開を意識してもいいのではないか。キック力を生かすという点では、ミドルシュートももっと見たいところ。9月の横浜戦を例に取るまでもなく、きちんと当たった時の破壊力は凄まじいものがあった。

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2004シーズン総括(GK・DF編2)

DF#6 大森健作
ファインプレーを披露するでもなく、オーバーラップを仕掛けるでもなく、影が薄かった。チームコンセプトが大転換した時に故障で不在だったのは不運といえば不運。チームが指向する形と自分のプレースタイルの整合性が取れるようになる前に、さらにまったく別の方法論のチームに移籍することになったのは(自らの選択とはいえ)もっと不運だった。
DF#6 西嶋弘之
守備者としての能力は平均レベルだが、プレスをかけられても慌てないだけの技術を持っており、長短のキックを正確に操れるため彼の加入によって深い位置からの組み立ての安定感が大幅に増した。オーバーラップする機会も多かったが、使ってもらえないことも多かった。コンビを確立できれば大きな武器になるだろう。
DF#15 吉瀬広志
チームの流れがいいときはいいプレーができていたが、チームの失速と同時に自らも失速。佐藤の復帰とともに出場機会を失った。特に致命的だったのはスピード不足と、それを補う術を持ち合わせていなかったこと。最大の長所である構成力を期待されての起用だったと思われるが、自信のなさそうなプレーぶりとともに負の側面の方が色濃く出てしまった。
DF#18 河端和哉
全てにおいて平均的。出場した試合でも可もなく不可もない出来で、計算が立つといえばそうなのだが、レギュラーを張れるほどの突出した何かを発散するわけでもない。1年での戦力外通告は、CBとしては限界が見えた、ということか。
DF#22 上田常幸
スピードも高さも足元の技術もある。ないのは集中力。ポジショニングも滅茶苦茶だがこれは教えればどうにかなる。ともかく、マークすべき相手やボールを頻繁に見失うディフェンダーなぞ使い物にならない。ここが改善されないと1年後には首筋が寒くなっているかもしれない。

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2004シーズン総括(GK・DF編1)

GK#1 藤ケ谷陽介
本来持っているものと異なるスタイルでのプレーを要求されたことによる戸惑いもあったのか、最大の長所である安定感がなく、目を覆わんばかりの凡ミスもあった。チームが機能しなかったり、DFのミスが多かったことを割り引いても、並の働き。もうひとつの長所であるキックも不安定極まりなかった。
GK#26 阿部哲也
「前に出られる」ことを理由に何試合か出場機会を得たが、そのことと「無謀」とは違う、ということを身をもって証明した。また、5月の山形戦で2度もファーへのCKにかぶって失点するというミスを犯し、その数カ月後のサテライト戦でも同じミスを犯すなど成長の跡が見られない。およそGKに求められる全てにおいてレベルアップが必要。
(GK#27蛯沢匠吾については公式戦出場がないため割愛)
DF#3 西澤淳二
第3クール途中までは止められない上にミスはする、と散々。チームが安定してきてからはキャリアに見合った、求められるレベルに足るプレーを見せた。第4クールはわずかイエロー1枚。ついにラフプレーをせずに強さ、高さを生かす術を身につけたか。
DF#4 曽田雄志
右CBでは従来通り集中を欠いたプレーを連発、かなりの失点に絡んだが、中央に定着してからはそんな場面も大幅に減った。とはいえ、冷静さを失う場面も多く、ボールを落ち着かせる必要がある場面で出鱈目に蹴ってみたり、不必要なファウルを犯す場面も度々。確かに成長はしているが、それは「曽田にしては」という注釈がつくレベル。状況判断、周囲とのコミュニケーションなど克服しなくてはならない課題は山ほどある。正確なフィードの復活も挙げておきたい。
DF#5 佐藤尽
負傷からの復帰後、一時的に最終ラインに落ち着きをもたらしたが、チームの機能不全によって裸で晒される機会があれだけ増えると能力的に厳しい。元来、統率力より人への強さが特徴の選手。その部分で勝てなくなっては、出場機会がなくなったのも致し方ないことか。

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2004シーズン総括(チーム編)

 リーグ戦の開幕から8月半ばまでは、評価の対象外。選手が監督に言われたことを消化できず、およそ30試合にわたってフットボールと表現するのもはばかられるようなものを見せ続けたのだから。負けなかった開幕数試合にしても、相手側の戦術的混乱などの幸運に助けられた側面が強く、(現在のプレーから見て)チームとしての動きができていたとは言い難い。
 30節前後になって、ようやく目指すスタイルの片鱗が見えてくる。常にポジションを動かしながらトライアングル(スクエア)を形成し、できたスペースにまた人が動いてボールを受ける-というもの。その形ができていれば、ボールを失ってもそのままプレスに移行できるため、この時期を境に完全に崩される場面が急激に減少している。前からの守備が安定すれば最終ラインにも余裕ができるので、それまで信じ難いようなミスを連発していた曽田、西澤といったあたりのプレーも大幅に改善された。また、30節台ではまだ試合ごとに(試合の中でも)出来、不出来の波が大きかったが、最後の5試合ぐらいはそれもなくなり、常に安定したパフォーマンスができるようになっていた。
 それでも勝ち数は一向に伸びなかった。ポイント、ポイントで守備陣の致命的なミスなどによる失点があったことも一因だが、それでも失点は1試合1~2点の間に収まっている。やはり得点できなかったことに尽きる。ボールサイドに人数をかけ、ポジションチェンジも絡めたコンビネーションで崩すことまではできるようになったが、その次以降のプレーの精度が低過ぎた。また、中央でボールが収まってからの展開が少なかったため相手DFにとっては守りやすかったのではないだろうか。シュートへの意識も特に中盤より後ろの選手に高まってきてはいるが、枠に飛ばないのではこけおどし程度の効果しかなかった。
 さらに、天皇杯で対戦した磐田などと比べると攻めるべき時にかける人数が常に1~2枚少ない。メリハリや緩急も感じられないことが多かった。状況判断やポジショニングを的確にすれば、バランスを崩さずに人をかけることは可能なはず。ラストパスの出し手、受け手の選択肢を増やすためにも攻めの意識を高く持つようにしてほしい。
 来季は戦術、戦略面でのドラスティックな変更はないだろう。今季築いたものにどれだけ上積みしていけるか、ということになる。守備ではくだらないミス、集中力の欠如を減らすこと。コーチングができていない場面も多々見受けられたので、コンビネーションの確立も重要になってくるだろう。攻撃では得点パターンをつくること。流れの中でどう崩すか、ということをより突き詰めるのはもちろん、工夫も精度もなかったセットプレーの改善にも期待したい。もちろん、個々の選手が質の向上を図ることが最も重要であることは言うまでもない。

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第84回天皇杯準々決勝 札幌0-1v磐田@香川県立丸亀競技場

 少なくとも、札幌に勝機(=得点機)はほとんどなかった。札幌の得ることのできたチャンスといえば、ほとんどは相手のミスによるもので、普段目指しているような、スペースをつくって2人目、3人目の動きを絡めながら崩していくようなプレーは(意図は見られたものの)ほとんどできていなかった。特に前半はキープされる時間が長く、必然的に相手の陣形も非常にコンパクトになるため真ん中の選手が後ろに引っ張られ、前線の枚数がどうしても足りなくなったこともあって肝心なところでのパスはほとんど失敗。これでは厳しい。頼みのセットプレーでもキック、シュートの精度がいまひとつで、かなりの回数を得たにもかかわらずほとんど跳ね返されていた。もちろん、ミスを突くというのは重要なのだが、自分たちの形をつくれなかったのでは得点できなかったのも致し方ないことだろう。
 一方、守備では立ち上がりこそ前田やグラウへのクサビに対するマークが甘く簡単にやられていたが、時間を追うに連れてそこをきっちり潰せるようになり、後方で横パスを回さざるを得ない状況に追い込むことができていた。また、磐田の攻撃陣に縦を突く動きが乏しいため、さらに横パスが増える。こうなれば前週の大分戦と同様、守りは楽になる。もっとも、大分に比べるとサポートの速さや動きの質は磐田の方がはるかに高いため何度かは危ない場面があり、ミスに助けられたとはいえ予測の不的確さやDF、GK相互のコミュニケーション難からピンチを招く場面もあった。動きは慣れる以外にないだろうが、コミュニケーションに関してはリーグ戦から何度も見られたケース。相手の選手の質が高いため余裕を持たせてもらえなかったということはあるにせよ、普段からきっちり詰めておいてほしい部分だ。
 磐田の交代の狙いも、まさにその縦の動きを増やそうというものだった。中山、川口と前に向かうことが持ち味の選手を投入してくる。それでも、中山には中盤からボールを出させないようなプレッシングを含めた厳しいマークで、川口には縦を切ることによって仕事をさせない。従来であれば持ち味の違う選手が出てくるとアタフタするような場面が見られたが、この日は的確な対応を見せていた。さすがに藤田のように的確に嫌らしいスペースを突いて決定的な仕事を果たす(リーグ戦ではお目にかかることのないようなレベルの)選手は荷が重かったようだが…。
 94分間走り続け、戦い続けたことは評価できる。ただ、それだけでは勝てない。中盤、前線を含めた守備はある程度計算の立つレベルに達している。あとは、どんな相手であろうと1試合に1回や2回は攻め切って点が取れるような場面がないと駄目だ。そのためには個の能力を上げることはもちろん、チームとしてのコンビネーションをしっかりつくっていくことが重要になってくるのではないだろうか。

選手寸評
MF#30 権東勇介
 前で勝負しようという意識が強く、再三インターセプトを成功させていた。攻撃にも積極的に関与し、クロスやサイドチェンジを試みる機会も多かった。あとはそういったプレーの一つ一つの精度を上げていきたい。
FW#28 清野智秋
 ボールが収まらなかったという点では求められる仕事を果たしたとはいえないが、前を向いて勝負し、シュートまで持ち込もうという姿勢を久々に見せてくれた。少なくとも、過去何試合かの腰が引けたあなた任せのプレーではなかった。磐田が相手でなくても、これぐらいの姿勢を見せてほしい。

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第84回天皇杯5回戦 札幌1-0大分@熊本県民総合運動公園陸上競技場

 試合開始からしばらくの間、札幌は球際でまったく勝てず、中盤でボールを失い続ける。取り返そうにも技術的には大分の選手のほうが一枚上で、しかも奪うや否や最終ラインのサイドのスペースや2トップの頭めがけてロングボールを放り込んでくるため、プレスもままならずラインも下げられる。ところが、そのボールの精度が低いためサイドはほぼ全滅、高松かマグノ・アウベスが競り勝ったときにしか大分はチャンスにならない。
 しかもその方法はベルガー監督のメソッドとは異なるものだったようで、途中からは手数をかけながらDFの穴を探るような攻め方がが多くなる。これで守りやすくなったのは札幌で、大分が回しているうちにスペースを消してしまい、いざラストパス、というときには2トップは既にマーク済み。しかもこの2トップ、いずれもサイドに流れることを好み、ゴール前での勝負があまり得手ではないようで割合素直にマークされてくれるのでそう大きな脅威とはならない。結果、いわゆる「回させている」状態になったのだが、こちらもプレスに遭って組み立てができず不確かなロングボール、というよりクリアを蹴るだけだったため、前半のほとんどを自陣内で相手のボール回しを眺めながら過ごすことになった。
 後半に入るとさすがに札幌も慣れてきたか、多少はボールを動かせるようになり、カウンターでスペースを突く場面もでてきた。そして、早々にFKから先制する。これで大分がどう出てくるか。ここまでの展開から、最も有効なのがパワープレーなのは明らかで、こぼれた所に梅田や吉田が突っ込んでくるのが札幌としては最も怖いパターン。ところが、高松やマグノ・アウベスの特性からして不向きだという判断なのか、やり方は変わらない。
 交代策も恐らく、サイドバックも含めたサイドアタッカーを増員してサイドを攻略しようという意図のものだったが、パスの出所として想定されていたと思われる小森田にはきっちりプレスがかかっており、肝心のオープンパスが出てこない。むしろパトリックが無闇にポジションを上げるため最終ラインにギャップができ、そこを突く形でのカウンターで札幌の方に好機が多く生まれる。打つ手のなくなった大分の唯一の攻め手はマグノ・アウベスや木島の単独突破のみ。これで何回かは危ないシーンがあったものの、最後の一線だけは越えさせず、逆に裏のスペースを効率的に長いボールで突いてポゼッションを確保し、時間を稼ぎながら逃げ切った。大分の混乱ぶりに助けられた感はあるものの、「勝ち切った」という表現を用いても間違いには当たらないだろう。

選手寸評
MF#20 和波智広

 オーバーラップそのものは質、量とも申し分のないものだったが、仕上げの部分がいただけない。あれだけクロスがあさっての方向に飛んでいってはどうしょうもない。工夫もいまひとつ足りない。練習あるのみか。
FW#9 堀井岳也

 細かいミスは相変わらず多かったが、特に後半、絶え間なくフォアチェックを続け、ゴール前に飛び込む場面や体を張ってキープする場面が多く見られた。決定機で決められれば申し分なかったのだが…。

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2004J2#44 甲府0-0札幌@小瀬スポーツ公園陸上競技場

 立ち上がりから、動きが重い。いくら中盤にスペースがあっても使おうという動きがないのでパスもつながらず、出しどころを探しているうちに奪われる。奪われてもトライアングルができていないのでプレスをかけられず、簡単にボールを自陣ゴール近くまで運ばれる。
 甲府の攻撃は、代名詞ともいえるサイドアタックは3バックを採用したことによってサイドでの数的有利をつくれなくなったため脅威が半減しており、須藤へのクサビを山崎が拾う、という形が主。単純な形でもボールの出所にプレスがかかっておらず、裸でさらされる形となった札幌のCBは個人能力が高いとはいえない。従って甲府は容易に同じ形を繰り返すことができる。そうすれば何度かはこちらにほころびが生じ、決定機ができる。エリアにボールが入ったときのマーキングも相変わらずの不如意ぶりで、失点しなかったのは幸運によるものが大きかった。
 とはいえ、甲府の出来が良かったわけでもない。再三、中盤で不用意なパスミスを犯し、カウンターを浴びる。札幌にしてみれば、相当な回数ラインの裏を取れ、ゴール付近でフリーになることも多かった。それでも決められない。打つべきところで打たない、シュートを枠に飛ばせない…。特に岡田はフリーでエリアに侵入したにもかかわらず、わざわざマークされている味方に不正確なクロスを放り込むことを繰り返す。いくら幅広く動いていい形でボールをもらって、目の前の相手を抜いてもゴールにつながらなければ何の意味もない。別に、シュートを打つのがFWの仕事だと決まっているわけではない。岡田に限ったことではないが、札幌と他のチームとの最大の差はシュートへの意識かもしれない。

選手寸評
MF#19 鈴木智樹

 ボールに絡む機会が少なく、守備も軽い。何本かいいパスはあったが、この位置の選手に求められる仕事量からすれば、微々たるものに過ぎない。展開力を生かすためにも、全ての面でレベルアップが必要だろう。

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2004J2#43 札幌0-1大宮@札幌ドーム

 ともかく、下手だ。単純な技術的なものだけではなく、肝心なところで体を張れない、いるべき所に人がいない…なども含めて。立ち上がりに簡単にトゥットに抜かれた場面しかり、何の工夫もなくクロスを放り込んで跳ね返され続けたことしかり。ある程度監督に言われたような形で体を動かせるようにはなってきたが、それだけでは「いい勝負」しかできない。前節の川崎戦、そしてこの試合。トータルな内容では何ら劣っているところはないのに結果はついてこない。なぜなのか。
 これを言っては始まらないが、やはり個の力の不足、というところに帰結するのだろう。いくらトレーニングを積んでも克服できない部分は間違いなくある。ただ、日ごろから意識を高く持って臨んでいれば伸ばせる部分だってあるはずだ。今季、チームとしては大分形になってきたが、シュートやパスの技術の低さは最後まで克服されることはなかった。このままでは来年も44試合、「いい試合だったんだけど…」ということになりかねない。「あと30センチ」「あとコンマ何秒」まで突き詰めていかないと、能力が高いとはいえない選手たちに勝利は訪れない、と思う。他に人がいないのだから、「俺がやらなきゃ誰がやるんだ」というぐらいの気持ちを求めたい。

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2004J2#42 川崎2-0札幌@等々力陸上競技場

 立ち上がり、札幌が市原戦のいい流れそのままにゲームを支配する。川崎はボランチにプレスがかかっているため、サイドへの展開もままならず前線めがけて蹴るだけ。いかにジュニーニョといえども常時2人、3人を前にしてはなかなか決定的な仕事をこなせない。札幌は攻撃でもサポートが早く、サイドで数的優位を作ることができていた。しかし、クロスの精度に難があったり川崎のCB陣に跳ね返されたりでなかなかシュートまで持ち込めない。
 その後川崎も持ち直し、徐々にジュニーニョにいいボールが入りだして札幌陣内でのプレーが増えてくる。とはいえ川崎の攻撃はジュニーニョに始まりジュニーニョに終わる。この背番号10さえ前を向かせなければそう危険なことはない。ただ、セットプレーでは立て続けにマークを外し、フリーで決定的なシュートを浴びる。ここ最近、CKなどでフリーの選手をつくるケースが目立つ。しかも、最も注意すべき部類の選手を。同じ過ちを繰り返すのはプロとして上等とは言えない。もう一度スカウティングからしっかりし直す必要があるのではないか。
 均衡を破ったのはミス。ラインを上げ切ったところに、DFがあろうことかジュニーニョにパスしてしまう。あっさりと我那覇に通され失点。その直後にも凡ミスからもう1点。リーグ戦も40試合を過ぎたというのに、こういったプレーがいまだに1試合に数回は出てしまう。当然、原因はわかっているのだろうが、わかっていてもできないのなら同じことだ。やっと、1つのミスが試合の帰趨を左右するようなレベルになってきた、という言い方もできるのだろうが…。
 これで川崎に余裕ができる。後半は下がってカウンター狙い。札幌も猛攻を仕掛け、何度かは川崎をゴール前に釘付けにする場面もあったがゴールは割れない。また、苦しくなった川崎DF、特に佐原と谷口がラフプレーを連発していたにもかかわらずレフェリーがそれを流し続け、こちらの些細なファウルに笛を吹くためそこでプレーが切れる。最後の方は攻め疲れた形になり、攻撃の選手を次々と投入したあおりで中盤の守備が甘くなってカウンターを食らう。結局、1点も奪うことなくタイムアップの笛を聞くこととなった。
(ところで、よその選手ではあるが、佐原のプレーぶりはいただけない。クサビへのマークは100%後ろからつかむ、引っ張る。空中戦では相手の肩に手をかける。裏を取られたらどうするかは言うまでもない。こんな奴にプロを名乗る資格はない。1枚もカードをもらわなかったのが不思議なぐらいだ) 結果こそ従来どおりだったが、攻めに出たときのスピードは明らかに速くなっているし、的確なサポートでパスコースを作っている場面が多く見られるようになって来た。VゴールとはいえJ1相手に勝ったことが自信になっているように見える。ボランチを2枚下げて攻撃の選手を投入した交代も、数カ月前ならまず見られなかったもの。柳下監督もバランスを崩さないという確信が持てたからこそ、そういう策に踏み切ったのではないか。この日はうまく行かなかったものの、ポジションチェンジのパターンなどオプションは増えてきている。一歩一歩、階段を上っているのは間違いなさそうだ。あとはつまらないポカをなくして内容の伴った試合を続けること。そうすればまたステップを上がれるはずだ。

選手寸評:致命的なミスを犯した選手以外は、いずれも平均点前後の出来。良きにつけ悪しきにつけ特定の誰かが目立たず、かつチームとしてアベレージ以上の内容を見せることができたのは収穫といえるのではないか。

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第84回天皇杯4回戦 札幌2v-1市原@室蘭市入江運動公園陸上競技場

 市原といえば、「追い越す」チームというイメージがある。昨シーズン、チェ・ヨンスにボールが入るや否や後列から2人、3人と背後のスペースに飛び出して相手ディフェンスをズタズタにしまくったのは記憶に新しいところだ。
 ところが、この日の市原は(今季を通してかもしれないが)クサビのパスをほとんど用いずに後方からじっくり回しながらビルドアップを行ってきた。これは札幌にとっては好都合なことで、回している間にスペースを埋めてしまえる。もちろん、J1で上位に位置するチームだけあって選手間の距離や位置取りが適切で、誰かがボールを持つと3つも4つもパスコースが作られており、それを塞ぎ切るのは容易なことではない。従って立ち上がりの20分ぐらいは一方的にラインを下げられてしまい、サポートもないのにFW目がけて蹴ることの繰り返し。結果的には、サイドをうまく抑えたことと、藤ケ谷の好セーブでこの時間帯をゼロで凌ぎ切ったことが大きかった。その後は札幌のプレスが機能し始め、市原がボールを回せなくなってくる。それで奪ったボールを素早く裏のスペースへ供給しようという意思は見えるのだが、精度が伴わないためなかなかチャンスにはならない。
 市原の方も「こんなはずではない」と思ったのか、前半途中からはミリノビッチがほとんどのマイボール時に攻撃的MFの位置まで上がって攻撃に絡んでくる。もっとも、ミリノビッチが上がりっ放しで、カバーする坂本が下がりっ放しの状態になったためポジションチェンジの意味がほとんどなくなり、ミリノビッチ自体も遠い位置から精度の高くないミドルやクロスを撃つぐらいしか手がなかったため、さしたる脅威とはなっていなかった。
 後半に入ると、札幌が前半よりさらに高い位置でボールを奪えるようになり、相手ゴールに迫る。この時間帯以降、素早く縦に入れてボールサイドに人数をかけ、第2、第3の動きでフリーの選手を作るようなプレーができていた。これまでは縦に入れる段階でもたついてスペースを埋められていたわけで、一歩、理想形に近づいたといえるだろう。あとは精度とゴール前の人数を増やすことか。
 こうなると、市原の攻め手はこちらのミスばかり。もっとも、つなげるところでクリアしてみたり、ご丁寧に相手にパスしてみたりとミスは相当な数に上る。セットプレーを与える回数も増え、CKから警戒すべき1人である斉藤をなぜかフリーにしてしまい、そこに合わされてしまう。ただ、その時間帯には既に札幌が運動量でも球際の強さでも市原を凌駕しており、ボールを奪っては次から次へと相手陣内に押し寄せ、10分足らずで追いついてしまう。ところが残り10分、勢いに乗って2点目を取りにいくのかと思ったら逆に押し込まれ、立て続けに危ない場面を迎える。以前の試合でも似たようなことがあったが、得点すると安心でもしてしまうのだろうか。変に気持ちをリセットしないほうがいい結果が出るような気もするのだが…。
 延長に入るといきなりCKから決定機を迎え、その後も市原にサッカーをさせない。最後は相川が普段ならまずパスを選択するような角度からねじ込んで決着をつけた。このプレーに象徴されるように、この日はともかく向かっていく気持ちが前面に出ていた。気持ちがあれば足も動くのか、運動量も最後まで落ちなかった。「挑戦者」という精神状態があってのことかもしれないが、リーグ戦残り3試合、大分と対戦する5回戦、ひいては来季もこの姿勢を忘れずに臨んでほしい。

選手寸評
MF#2 岡田佑樹

 対面の村井をほぼ完璧に抑え込み、ミッションを完遂。村井に周囲を使う姿勢が乏しかったことも幸いしたとはいえ、1対1でも粘り強くスペースを消し、テクニックを発揮する機会を与えなかったことは特筆に価する。その分攻撃はいつもより控えめだったが、機を見て攻める姿勢は持ち続けていた。文句なしのマン・オブ・ザ・マッチ。
MF#8 砂川誠

 監督コメントによると「パスミスが多い」ということでの交代のようだが、もともとパスよりシャドー的な動きが持ち味の選手。チームの現状としてボランチのところでの組み立て能力が低いために彼に負担が集中しているのではないか。このような状態が続くのは監督、本人の両方にとって不幸なことなので、戦術上の問題があるのならきちんと解決しておいてほしい。「もっとできる」との思いから奮起を促しているのかもしれないが…。
FW#28 清野智秋

 倒れすぎ。体を張れないのだったらFWたる資格はない。鳥栖戦後、監督に「女の子みたい」とまで言われたのに何ら変わりのないプレーぶり。むしろ前週より悪化したか。突破力やシュート力などの長所を発揮しようという姿勢が薄れているように見えるのが気にかかる。

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2004J2#41 札幌1-1鳥栖@札幌ドーム

 足が動いていない。ルーズボールへの予測もできていない。ボールホルダーを囲んだはいいが、囲むだけでそれ以上のことをしないので簡単につながれる…。DFはDFで目の前に来た選手に対する応対が滅茶苦茶。特に前半は何も見るべきところがなかった。鳥栖に決定的な仕事ができる選手がいれば、5点ぐらいは取られていたに違いない。
 後半、交代で入った2人が縦を突く動きをするようになってスペースができてきたため多少は攻め込めるようにはなったが、今度は技術不足があらわになる。攻守を切り替えるべきボランチの状況判断が遅い上にそこからまともなパスが出ない。前線の選手も単純ミスを繰り返し、そこへのサポートもない。相手の足も完全に止まっており、得点できそうな雰囲気はあるのだが、それだけ。ラストパスやシュートの技術もさることながら、それ以前の構成力や動きが乏しすぎる。チームとしてどう動くのか、どこに出すのか、ということは1シーズン言い続けられていると思うのだが、この期に及んでもさしたる向上が見られない、ということは…。
 ドラスティックな上達を求めているわけではない。進歩していない、とまで言うつもりもない。ただ、44試合というスパンで見たときにあまりにもそのスピードが遅すぎる。プロとして結果を求められることを考えれば、「進歩していない」というのに等しいレベルだろう。今季、最低でもあと4試合ある。その中でどれほどの自覚や意識を持って練習や試合に臨んでいるのか、形になったものを見せてほしい。「かも」「きっと」は見飽きた。

選手寸評
MF#14 田畑昭宏

 パスミス、ポジショニングミス、単純ミスのオンパレード。状況判断も悪く、ここで攻撃の流れが止まっていた。何を意図してプレーしているのか、判断するのが不可能だった。
MF#2 岡田佑樹

 積極的にスペースを突き、1対1でも仕掛ける姿勢を見せたが、サポート不足によって独力突破を余儀なくされたため決定的な仕事を果たすには至らなかった。チームとして彼の突破力を生かすような使い方ができていればもっといい働きができたとは思うが、それは彼のプレーの質とは別の問題。

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2004J2#40 仙台1-1札幌@仙台スタジアム

 動きながらボールを回していこうという意図は、見えた。確かに体はそういう風に動いているし、これまでと違って右の選手が左に現れたり、ポジションチェンジの幅は広がっている。ところが、受ける前後の判断が遅いため、プレッシャーをかけられてパスがずれる。この日の場合、1本目のパスからして大きくずれるため組み立てどころではない。仙台が札幌ボールの時には全員が自陣に引いてスペースを消すような守り方をして、攻撃の時には佐藤、関口といったスピードのあるFWを前方に大きく開いたスペースに走らせる戦術を用いてきたため、敵陣に入ったときの札幌のパスはさらにつながらない。しかも、前節同様に安直な奪われ方をするものだから、まさに思うツボ。前半などは、まともに攻められない上に簡単に抜かれてピンチを招くなど、ほとんどフットボールの体をなしていなかった。
 さすがに後半に入ってしばらくすると、仙台の足が止まり、中盤にスペースができてくる。そこを突いて何度かゴール前には迫るのだが、シュートを打たないと点は入らない、ということを忘れているらしい選手たちはボックスに近づくと右往左往し、こねくり回すだけでまったく決定機に至ることがない。そうこうしているうちにこの試合で何度目かの同じような形で佐藤に抜かれ、先制される。それにしてもこの日のDF陣は悲惨だった。止められない、組み立てられない、では存在意義はゼロに等しい。
 先制後、電池切れに加え守ろうという意識もあってか、仙台が下がる。中盤に広大なスペースが提供され、組み立てが容易になる。それでも、シュートへの意識がない。低いのではない。打てるのにパス。フリーなのに向く方向は横。結果的に同点にこそなったが、もっと取れたはずだ。人任せにしてうまく行ったためしはない。しかも、なぜか得点後にラインを下げてしまう。この時間帯の仙台の状況からすれば、もう1点を取りにいくべきだった。それで相手を呼び込んでしまい、退場者まで出すことになったのだから何もいいことはない。自分たちが何を目指しているのか、いまだに理解していないのかもしれない。

選手寸評
DF#4 曽田雄志

 守ってはDFラインのそこら中にギャップを生じさせ、佐藤やシルビーニョにスペースを提供する。マーキングもおぼつかない。ボールを持てばボールが足につかず攻撃を遅らせ、横の選手にしかパスできない。挙げ句の果てに退場とあっては何のために出てきたのか。集中力がないのにも限度というものがある。
MF#29 金子勇樹

 前半こそ砂川が中に動いたスペースを埋めたり左サイドで攻撃に絡んだりと縦横無尽の動きを見せたが、後半に入って砂川の動きが上下動だけになると動くスペースも消え、姿を消した。また、権東がオーバーラップしたスペースを埋めきれないでピンチを招きかけるなど、彼だけの問題ではないとはいえ、周囲との連携に不安を残した。ここ数試合を見ての感想だが、もう少しプレーの質量ともに上積みがほしい。

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